経済分析第23号
QE法による国民総支出の暫定試算について-I- 他

1967年9月
<分析1>
原 貞純,村上 祐子,小山 茂樹,石橋 恒彦
<分析2>
浜田 文雅,池田 裕夫,一色 晃造

<分析1> QE法による国民総支出の暫定試算について-I-

(序)

QE法とはQuick Estimation Methodの略称であって、従来「事後的段階予測」という名称のもとに過去2か年間にわたって開発とテストを行なってきたものである。その結果ほぼ実用的な段階に達したものと考えられ、本年度第1四半期の試算から定期的に公表するはこびとなったので、この機会に本方式の現況について報告を行なうこととした。この方式に関してはさきに本誌第18号(昭和41年6月)に「回帰分析による国民所得の早期把握」と題して中間報告を行なっているので、本稿においては主としてそれ以後の進ちょくについて取り扱う。この報告は2回に分かれ、今回は現在の試算方式の誤差分析等について報告する予定である。


全文の構成

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  2. 1ページ
    I.はしがき
  3. 1ページ
    II.QE法の目的と性質
  4. 1ページ
    III.各統計式について
  5. 17ページ
    IV.試算結果について
  6. 18ページ
    V.参考式について
  7. 22ページ
    VI.むすび

<分析2> 日本経済の資金循環モデル

(まえがき)

この報告書は昭和30年度第1四半期から39年度第3四半期までのわが国の経済諸部門間における、実物的および金融的な取引き活動に総合的には握することを目的とした計量経済学的モデル(以下「資金循環モデル」という。)を計測し、さらに、これを利用して戦後の日本経済の構造分析を試みた結果を要約したものである。

ここに報告するモデルの計測結果は、すでに発表したモデル(「経済分析」第20号参照)と観察期間および若干の変数の入れ替えによって多少異なっているが、モデルの性格には全く変更がない。

モデルによって決定される内生変数は88個、行動方程式が39個、定義式が49個である。初期の段階におけるこのモデルの大きな「ねらい」は、個人部門および法人企業の実物的な取引き活動に対する、金融面からもフイードバックをエクスプリシトッに取り扱うことにあった。この意図は必ずしも満足されず、わずかに法人企業の在庫投資行動に対する資金的圧迫と家計の消費動向、住宅投資行動および個人企業の設備投資行動に対する法人企業の信用受信の効果が考慮されるにとどまった。もちろん、金融面からの間接的なフイードバック効果が、経済全体の動学的な調整過程に重要な影響力をもつことは十分考慮されている。このモデルは、因果序列にしたがって五つのブロックに分割することができる。したがって、金融面からのフイードバックによる経済全体の調整過程はかなり長い期間を要する。あとに示すシミュレーション・テストから明らかなように、このモデルは必ずしも収れん型ではないように思われる。

第1節では、モデル全体のもつ性格の要約、第2節では推定結果が示され、第3節では若干の内挿テストを、最後に、第4節では財政乗数、利子率および賃金率に経済全体に及ぼす効果の推定を試みる。


全文の構成

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  2. 23ページ
    まえがき
  3. 23ページ
    I.モデル全体としての性質
  4. 27ページ
    II.構造方程式の推定結果
  5. 37ページ
    III.内挿テスト
  6. 87ページ
    IV.政策効果の測定
  7. 96ページ
    参考文献
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