経済分析第80号
世界経済モデルにおける貿易関連サブ・モデルについて(注)

1980年3月
  • 天野 明弘
  • 栗原 英治
  • Lee Samuelson

(はしがき)

本稿は、当研究所が開発中の世界経済モデル(EPA World Economic Model)の中で、主要国および主要地域間の商品貿易ならびに貿易価格の相互関連を明らかにする「貿易関連サブ・モデル」に関する第一次報告である。世界経済モデルプロジェクトは、若干の準備期間後、昨年4月に発足したが、当プロジェクトに関する研究報告の発表は本稿が初めてであるため、まず第1節において、計画されている世界経済モデルの概略を説明しておきたい。それによって、世界経済モデルの貿易関連サブ・モデルの位置付けや他の個別サブ・モデルとの関連も自ら明らかとなるであろう。

第2節では、貿易関連モデルとしてこれまでに発表された文献を展望し、比較的問題点が少なく、理論的・経験的な説明力が高いと思われる代替的な接近方法を選ぶための準備とする。第3節は、これらの代替的接近方法をより具体的に比較検討するためにわれわれが用いたデータの性質・作成方法等について述べたものである。第4節では、第2節での検討の結果、比較の対象として選ばれた五つの代替的接近法を、この共通のデータに適用した場合の推定結果を示し、最後に第5節で標本期間内のシミュレーショから得られた予測誤差の比較を行う。

なお、本稿で頻繁に用いられる主要な変数の定義は、これを一括して付録1で示しておいた。また、文献の引用は付録2に掲げた文献リストの著者名と発表年によりものとする。付録3は、本稿で用いた重要データ(商品貿易マトリクス、国別・地域別の総輸出入額、および輸出価格指数で、いずれも米ドル表示の四半期原系列)を示したものである。
 


(注) 本稿作成に先立つて、当研究所におけるセミナーにおいて世界経済モデルならびに貿易関連モデルに関する報告の労をとられたAndre Dramais およびKeith N.Johnson両教授に謝意を表わす。また、この研究が当研究所の他の多くのメンバー、とりわけ基本構造・北米ユニットおよびモデル管理システム・ユニットの諸氏に負う所が大きいことを付記しておきたい。

全文の構成

  1. 全文別ウィンドウで開きます。(PDF形式 431 KB)
  2. 1ページ
    第1節 世界経済モデルの構想
  3. 5ページ
    第2節 貿易連関モデルの展望
  4. 19ページ
    第3節 使用データについて
  5. 23ページ
    第4節 代替的貿易連関モデルの推定結果
  6. 29ページ
    第5節 シミュレーション・テスト
  7. 32ページ
  8. 33ページ
    付録2 引用文献
  9. 35ページ
    付録3 基礎資料
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