経済分析第124号
第4次版EPA世界モデル
-基本構造と乗数分析-

1991年7月
  • [世界モデルユニット]
    • 太田 清、柴本 芳郎、中野 純、村田 啓子、
    • 堀 雅博、片山 朗、野崎 進、岩本 裕之、
    • 小林 真一、小島 博之、藤原 和幸、

(要旨)

  1. 経済研究所では、昭和62年に第3次版世界経済モデルを完成させた後、内外でその活用を図ってきたが、平成元年度より、構造方程式の推計期間を延長した第4次版モデルの作成作業を進め、今回その作業を終了させた。

  2. 第4次版モデルの基本的骨組は従来のものと同様で、9カ国(米、日、独、仏、英、伊、加、豪、韓)のモデルと6地域(東・南アジア、西欧(上記4カ国を除く)、中南米、中近東、ソ連・東欧、その他)の輸出入モデルからなり、それらが貿易連関モデル等を通じて相互にリンクしている。

    表Aに示したように合計1210本(個)の方程式(うち推計式311本、定義式899本)と内生変数、及び280個の外生変数で構成されている。

    9カ国のモデルのうち、米国、日本、独(旧西独)の主要3カ国については、多様な政策シミュレーションが可能であるよう、中規模モデルとした(例えば日本モデルの方程式は209本(うち推計式65本、定義144本))。一方、他の6カ国については作業負担の軽減等のため小規模なモデルとなっているが(推計式は20本弱)、各国間の比較が可能となるよう使用変数等の統一に努めた。

  3. 第4次版モデルの各方程式の推計期間は原則として1979~88年である(昭和62年完成の第3次版モデルの推計期間は75~84年)。推計期間を10年程度に限定したのは、80年代後半以降の経済変動の特性をよりよく反映させるためである。

    また、推計期間を延長した時期(85~88年)は、為替レートが大幅に変動し、金融の自由化・国際化が一層進展した時期でもあるため、為替レートや金融市場の定式化に当たっては、これらの変化に対応したものとなるよう努めた。

    なお、世界経済モデルは短期の予測・分析用モデルであり、従来、短期の実証的説明力が重視されてきたが、今回の第4次版の作成に当たっては、最近のマクロ経済やマクロ計量モデルの世界的な流れに沿い、モデルのシミュレーションが示す中長期的経路も理論的に想定される姿になるよう配慮した。


表A 世界経済モデルの構造

全文の構成(PDF形式、 全7ファイル)

  1. 2ページ
    (要旨)別ウィンドウで開きます。(PDF形式 371 KB)
  2. 7ページ
    第1章 第4次版EPA世界経済モデルへの改訂の経緯
  3. 9ページ
    第2章 世界経済モデルの基本構造
    1. 9ページ
      第1節 中型国別モデル
      1. 9ページ
        1. 中型国別モデルの理論的基本構造
      2. 11ページ
        2. 中型国別モデルの各ブロックの構造
    2. 20ページ
      第2節 小型国別モデル
    3. 23ページ
      第3節 貿易連関モデル・地域モデル
      1. 23ページ
        1. 貿易連関モデル
      2. 24ページ
        2. 地域モデル
  4. 25ページ
    第3章 乗数分析
    1. 25ページ
      第1節 財政政策シミュレーション
      1. 25ページ
        1. シミュレーションの前提
      2. 25ページ
        2. 政府支出拡大の効果
      3. 26ページ
        3. 政府支出拡大の自国での影響
      4. 29ページ
        4. 政府支出拡大の他国への波及効果
    2. 34ページ
      第2節 金融政策シミュレーション
      1. 34ページ
        1. シミュレーションの前提
      2. 34ページ
        2. 金融緩和の効果
      3. 34ページ
        3. マネー・サプライ増加の効果
      4. 36ページ
        4. 短期金利1%ポイント引下げの効果
    3. 39ページ
      第3節 為替レート変化シミュレーション
      1. 39ページ
        1. シミュレーションの前提
      2. 39ページ
        2. 為替レート変化の効果
    4. 46ページ
      ・ 乗数分析についての補足
      1. 46ページ
        1. 財政政策シミュレーションについての補足
      2. 47ページ
        2. 金融政策シミュレーションについての補足
      3. 48ページ
        3. 為替レートの経常収支調整効果についての補足
      4. 51ページ
        4. 総供給曲線の傾きについて
      5. 52ページ
        5. 鉱物性燃料価格上昇シミュレーション
  5. 54ページ
    第4章 残された課題
    1. 56ページ
      (補論) 金融ブロックに関する分析別ウィンドウで開きます。(PDF形式 245 KB)
      -日米における金融自由化と通貨需要の変化等
  6. 83ページ
    付属資料I別ウィンドウで開きます。(PDF形式 217 KB)
    1. 世界経済モテルの主要乗数表
    2. 91ページ
      1. 9カ国の財政・金融政策の各国への波及効果
    3. 99ページ
    4. 119ページ
    5. 139ページ
  7. 173ページ
    付属資料II別ウィンドウで開きます。(PDF形式 97 KB)
  8. 175ページ
    日本モデルの方程式体系及び変数一覧表
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