経済分析第156号
応用一般均衡モデルによる貿易・投資自由化と環境政策の評価

1998年3月
金美
(経済企画庁経済研究所客員主任研究官、大阪大学経済学部教授)
大坪
( 同 客員研究員、名古屋大学大学院国際開発研究科助教授)
川崎研一
( 同 前主任研究官、現日本輸出入銀行海外投資研究所主任研究員)
小野
( 同 主任研究官)
松谷萬太郎
( 同 総括主任研究官付主査)
雅彦
( 同 前研究官、現総合計画局)
木滝秀彰
( 同 研究官)
小野
( 同 行政実務研修員)

(要旨)

1 分析の目的と応用一般均衡モデル

(1)政策課題と分析目的

世界経済のグローバル化に伴い、答えるべき政策課題も大きく変容している。本分析で目的とするものは、貿易・資本の自由化や炭素税の導入が、日本経済だけでなく世界経済に与える影響を、マクロ経済だけでなく産業レベルに遡って評価することである。経済のグローバル化とは、相互依存の高まりを意味しており、一国あるいは多国間で実施される経済政策の変更は、その国際的な波及効果を考慮して実施される必要がある。

本分析を始めた動機は、1996月11月のAPEC閣僚会合において合意された「マニラ行動計画(MAPA: Manila Action Plan)」に基づいて貿易・投資自由化が実施された場合の経済効果を評価し、APECにおける貿易・投資自由化の促進に貢献することであった。したがって、分析の基礎となるモデルは、透明性が高く、各国が受け入れられるものである必要があることから、WTOにおける貿易自由化の評価にも用いられたGTAP(Global Trade Analysis Project)モデルを採用した。

(2)応用一般均衡モデル

マクロ計量モデルが過去に観測された変数関係に基礎を置き、経済構造が安定している中で、経済予測を行ったり、経済政策の、生産や雇用などのマクロ変数に及ぼす影響の分析などに力を発揮するのに対し、GTAPモデルは、応用一般均衡モデルと呼ばれるもので、現実の経済で重要な役割を果たしている家計、企業などの経済主体による効用極大化や利潤極大化(費用最小化)に基づく市場での取引、あるいは市場間での取引を分析するのに優れており、経済政策の変更が、相対価格の変化と、 それに呼応する経済主体の行動変化を通して、産業構造、資源配分、所得分配などに及ぼす影響を数量的に評価することができるというマクロ計量モデルにはない特徴がある。応用分野として、関税措置の変更による貿易自由化措置の経済効果を分析するだけでなく、規制によって生じる歪みの是正を目的とする経済構造改革の効果分析、炭素税のように特定の財に対する課税が、一国だけではなく、世界経済に与える影響を産業構造の変化まで考慮して分析することができる。

2 モデルの概要

(1)GTAPモデルとは何か

GTAPモデルとは、アメリカのパデュー大学のハーテル教授を中心として、国際貿易の自由化が世界各国に与える影響を評価する目的で1992年に設立された、「国際貿易分析プロジェクト(The Global Trade Analysis Project)」によって開発されたものである。GTAPモデルに用いられるデータベースは、30の国と地域について37の産業部門の分類し、国内及び国際間の産業部門間取引を網羅したものであり、WTOや世界銀行などの国際機関においても利用されている。分析では、30の国・地域及37産業部門のデータベースを、目的に応じて集計している。モデルは、各市場における財の需要と供給行動が、企業や家計の最適化行動に基づいて定式化されており、需要と供給が一致するように価格が決定される。関税などは、輸入財の供給価格に上乗せされる歪みとして定式化される。

(2)GTAPモデルの問題点

現実の経済では、貯蓄・投資行動を通して資本蓄積がなされ、それにより供給が増加し、新たな均衡に移行するが、GTAPモデルでは、資本、労働と土地など生産要素の産業間の配分は、企業と家計の最適化行動に基づいて内生的に決められるが、生産要素の総量は外生的にモデルに与える必要がある。

ある均衡から新たな均衡へ移行する場合、その移行過程が政策的に重要となる場合があるが、静学的応用一般均衡モデルで明らかにできるのは、二つの均衡間の差であり、移行過程そのものをみることができない。

さらに、中間投入構造についてはレオンチェフ型の固定係数生産関数が用いられており、中間投入構造の変化はアクティビティーの変化として実現する。したがって、炭素税を賦課することでエネルギー価格が上昇すれば、エネルギー節約型技術進歩が誘発される可能性があるが、その関係を別途推計し、それをモデルの外から与える必要がある。

3 APEC貿易の自由化分析のシミュレーション

(1)分析目的

貿易の自由化措置は、取り引きされる財の価格を引き下げ、輸入の増加により世界貿易全体を大きくする効果がある。さらに、輸入関税の引き下げによる国内市場の歪みが小さくなることで、土地、資本、労働などの生産要素や中間投入財などが、より効率的に利用されることが期待される。輸出国の生産増大や、輸入国側の市場の歪みがなくなることで、生産資源の有効利用の促進され、世界的規模で生産が拡大し、結果として各国の所得や経済厚生が増加すると考えられている。本分析では、APECの行動計画の実施が期待される効果を持つかどうかを明らかにする。

(2)地域及び産業区分

モデルで用いられる地域及び産業区分は、第一に、非APEC経済については可能な限り統合すること、第二に、APEC域内における地域間の貿易自由化の取り決めに留意できること、第三に、APEC経済における地域区分についてはできる限り細かく区分することとした。分析では、地域区分を19とし、産業区分を14とした。19地域区分のうち16がAPEC加盟国である。なお、地域区分の違いがシミュレーション結果に与える影響を評価したが、それほど大きくないことが明らかにされた。

(3)感応度分析

貿易自由化の効果を評価する上で、次の4点が重要な要素であることが明らかにされた。

(アーミントン係数)

アーミントン係数は、異なった地域で生産される同一財の代替の可能性を表す尺度で、ゼロであれば代替の可能性がなく、無限大であれば完全代替となる。分析によれば、代替の可能性が高くなれば、貿易自由化による効果が大きくなることが明らかにされた。

(資本移動の有無)

資本移動があれば、資本収益率の低い地域から高い地域へ資本が移動することで、効率的な資源利用が可能となる。さらに、各国の貿易収支は変動する。分析によれば、資本移動が自由であるかどうかが貿易自由化の効果に大きな与える可能性は小さい。資本移動が自由である場合、貿易自由化によって先進国の貿易収支の黒字が拡大するが、これは資本が発展途上国へ移動するためである。

(誘発された貯蓄・投資効果)

誘発された貯蓄・投資効果とは、貿易自由化により増加する所得が貯蓄・投資を拡大させ、経済成長を促進することによるものである。分析結果によれば、貯蓄・投資の拡大によって貿易自由化の効果が大きくなることが明らかにされる。

(規模の経済)

規模の経済は、貿易自由化の大きな目標でもある。市場を国内だけでなく海外へも拡大することは、収穫逓増の下では大きな効果が生まれる。分析では、製造業部門に規模の経済をモデルに入れると、貿易自由化による拡大効果が4倍まで大きくなることが示された。

(4)APEC貿易自由化構想の効果(97年11月、APEC経済委員会報告において公表済)

「マニラ行動計画」のうち、関税引き下げ等の貿易自由化措置、税関手続きの簡素化等の円滑化措置を数量的に評価する作業を行い、それをGTAPモデルに取り入れることで、APECの貿易及び実質所得に与える影響を定量的に分析している。

(実質GDPに対する効果)

マニラ行動計画の貿易自由化・円滑化措置により、APEC域内諸国全体の実質GDPは毎年0.4%または690億米ドル増加する。域外も含めた世界経済全体では実質GDPが毎年0.2%または710億米ドル増加する。

日本の実質GDPは毎年0.1%または72億米ドル増加するほか、所得の増大効果の大半はAPEC域内に帰着し、すべてのAPECメンバーにおいて利益となり、それがAPEC域外に流出するといった「ただ乗り」の利益は小さい。

(APEC域内での貿易)

APEC域内の貿易の相互依存関係は強化される。すなわち、マニラ行動計画により世界貿易は全体として拡大するが、中でもAPEC域内貿易が最も拡大する。また、非APEC間の貿易はその一部がAPECによって代替されるため、わずかながら減少するが、それと同時にAPECと非APECの間の貿易も拡大しており、APECの目指す「開かれた地域主義」におおむね沿った結果となっている。

4 我が国の対アジア直接投資の経済効果

(1)分析目的

世界の成長をリードしてきたアジア経済にとって、直接投資の受入はその成長に大きく寄与したといわれている。本章では、アジアに対する我が国の直接投資を取り上げ、GTAPモデルと直接投資のデータを用いて、アジア投資受入国に与えるマクロ的影響と産業・貿易構造に与えるミクロ的影響、投資供与国としての我が国経済に与える影響をみた。

(2)分析手法

直接投資を 1) 生産要素としての資本の移動、 2) 経営資源移転に伴う生産性の向上、3) 直接投資受入に伴う国内投資の誘発という3つの動きに分解し、GTAPモデルに組み入れた。

再現シミュレーションであるシミュレーション3 では直接投資データ(大蔵省統計による届出額)を用いて我が国からアジアへの資本移動の効果をみている。シミュレーション4では資本移動の効果に加え、生産性の向上があった場合(投資受入国の製造業で全要素生産性が各々1%上昇する場合)の効果をみている。さらに、シミュレーション4をもとに、我が国からの直接投資により、投資受入国で生産要素の増加、生産性の向上により、直接投資額と同額の国内投資が誘発された場合の分析も行った。

(3)分析結果と政策的含意

(マクロ経済への影響)

アジアの投資受入国では、直接投資の受入による資本ストック増加を通してのプラス効果がはっきりと検出された。生産要素移動による生産力向上の効果(シミュレーション3)だけでも、実質GDPを 0.2 %程度押し上げる。直接投資により、投資受入国の産業の生産性上昇がみられる場合(シミュレーション4)の実質GDPや経済厚生水準に与える効果は、単なる生産資本ストック増の効果のみの場合に比して多大であり、実質GDPには0.9~1.2 % 程度の引き上げ効果がある。 特に、技術水準の上昇が見られる場合の資本収益率の増加や、交易条件悪化の反転の可能性は大きな性質上の相違であり、これにより、国内での追加投資が喚起されるか否かにも大きな影響が出ると考えられる。

我が国では、直接投資による資本流出の影響は相対的に小さく、実質GDPへの影響は0.03%の低下にとどまる。 また、投資受入国の生産性が上昇したからといってGDPが大きく低下するわけではない。しかしながら、性向として、技術の流出により、資本ストック減少と交易条件悪化の影響を受ける。

また、日本を含むアジア地域全体でみると、資本の効率利用により収益率が増加し、経済厚生水準が上昇することから、直接投資はポジティブ・サムであることが示されている。

(産業構造・貿易構造への影響)

直接投資による資本ストックの増加だけでは、投資受入国の産業構造や貿易構造に大きな変化を与えるものではない。むしろ、直接投資によって技術が移転し、生産性上昇の格差が産業間で起こり、産業間交易条件に変化が生じる場合に産業構造や貿易構造が大きく変化する。投資受入国にとっては、直接投資による技術進歩をいかに産業間で広めていくかが重要である。

我が国産業への影響については、直接投資により、輸出入に与える影響は様々であり、個別産業にとって直接投資がプラスとなるかマイナスとなるかは慎重に判断されねばならない。

5 グローバリゼーションと新地域主義

(1)分析目的

APECが、閉ざされた地域貿易主義から開かれた地域主義へ、さらに、互恵主義による域外国との協力関係拡張、加盟国数増大へと発展進化する過程で、自由貿易世界へと結びつく内在誘因(メンバー諸国の経済厚生水準上昇)を有するかどうかを、GTAPモデルでのシミュレーション評価を通して探る。 また、発展途上諸国が経済統合と経済成長(経済厚生増幅)の好循環形成を目指して南北貿易協定に参加しようとしているが、ここでは、APECと域内発展途上諸国であるASEAN4経済 (インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ)を事例とした地域貿易協定加盟の貿易、生産、経済厚生等に及ぼす経済効果の分析評価を行う。

(2)分析手法

ここでのAPECの貿易自由化の諸シミュレーションは、APECの進化について、世界がいくつかの経済・貿易ゾーンに分極化してしまうとの懸念があることに対し、APEC内部の経済厚生水準変化が、APECが自由貿易世界の形成へと結びつくことを示唆しているか否かを評価することによって議論の根拠を提供することができるようにデザインされている。 すなわちAPEC内輸入関税撤廃の実験を 1)優遇関税地域(preferential trade area: PTA)としてのAPEC(閉ざされた地域主義)、2)最恵国待遇(most favored nation: MFN)原理に則ったAPEC(開かれた地域主義)、3)最恵国待遇原理に則ったAPECで域外国がこれに互恵主義をもって応えるケースの諸仮定のもとで順次行い、分析の参照点として、4)最恵国待遇原理に基づく自由貿易世界を再現する。(表 4)

また、ASEAN4経済を中心に、1)NAFTAが優遇関税地域として施行されたことによる波及効果のシミュレーション、2)NAFTA結成に対するASEAN4の防衛的地域貿易協定施行のシミュレーション、3)統合の深化に関して、資本ストックが増大したときの、予想収益率の低下の域内における感応度減少と、これに付随して、資本国際間移動実現のシミュレーション、4)補完的な、国内市場での歪みの除去(産業間の交易条件を歪める商品税や補助金の撤廃)や、5)輸出補助金(輸出税)の除去が、輸入関税の軽減・撤廃と共に組み合わせて取り行なわれるというシミュレーションを行い、補完的改革政策の重要度を吟味する。(表 5; 表中のシミュレーション番号は上の記述に準ずる。)

(3)分析結果と政策的含意

APECの進化態様に関するシミュレーションは、APECが開かれた地域主義へ、自由貿易世界へと流れる内在誘因を有していることを明らかにした。 我が国のように、特に “開かれた” 貿易協定から恩恵を受ける国は、貿易・経済諸協定が “開かれた” ものであることを絶えず主張していかねばならない。

また、発展途上メンバーにとっては、南北地域貿易協定から経済利得を獲得することは容易ではなく、メンバーシップに加えて、国内の産業間交易条件の歪みの除去などの自助努力が必要なことが示された。 すべての参加者が貿易協定により経済厚生水準の高邁を享受するために、先進国メンバーは途上国メンバーに柔軟な個別自由化行動を許すことが必要である。 「安全地帯」、「深い統合」、「保険」および「買い上げ」動機など、 新動機に裏打ちされた発展途上諸国の改革自由化を支持することは、長期的には先進国の経済利益の確保にもつながる。

6 炭素税導入のシナリオ分析

(1)分析目的

地球温暖化を防止するために、二酸化炭素などの地球温暖化ガスの排出抑制が国際的に重要な課題となっている。そのための有力な経済的手段として炭素税が考えられているが、導入にあたって問題となるのは、課税水準と導入シナリオである。すなわち、炭素税導入を一部の国が実施しても、導入しない国があれば地球規模でみた二酸化炭素排出抑制にはつながらない可能性が高い。また、炭素税を導入することで、化石燃料を効率的に使用する産業が国際競争力を失い、化石燃料を非効率的に使用する輸入財に市場を奪われれば、二酸化炭素排出が増大する可能性もある。したがって、炭素税の導入に当たっては、各国が協調して実施することの必要性が指摘されているが、化石燃料の使用状況は経済の発展段階で著しく異なっている。少なくとも、発展途上国は二酸化炭素排出を抑制することに異議を唱えており、工業先進国は国際競争力の喪失を恐れて導入を躊躇している。そこで、炭素税導入のシナリオに基づいて、二酸化炭素排出削減とそれが国際経済に与える影響を評価する。

(2)分析手法

モデルでは、財の価格は生産者が市場に出荷する際の供給価格と、需要者が購入する際に支払う市場価格に区分され、その差が炭素税として徴収される。国内で生産される化石燃料に炭素税を課せば、その国で生産される化石燃料が国内市場で競争力を失って輸入が増加し、削減効果が小さくなる。そこで、化石燃料に炭素税を賦課する国は、化石燃料の国内生産と輸入に同率の炭素税を課すものとする。一方、炭素税を賦課することで化石燃料の市場価格が上昇すれば、輸出価格も連動して上昇し、国際競争力が低下し化石燃料の輸出は減少する。そこで、炭素税を課す国は、化石燃料を輸出する場合には炭素税を減免するものとする。モデルでは、各国の化石燃料消費は、国内で生産消費される化石燃料と海外からの輸入分の和として定義される。政策シミュレーションでは、炭素税の水準として石炭20%、石油10%、ガス10%とする。

(3)分析結果と政策的含意

(化石燃料消費への影響)

分析結果によれば、日本単独で炭素税を導入しても効果は小さく、先進国あるいは世界全体で協調して導入される方が削減効果が大きい。なお、石炭について、発展途上国を含めた炭素税の導入で2.8%の削減が可能であるが、先進国のみの導入では1.9%にとどまる。ところが、石油とガスについては、世界全体で導入した場合の削減率は4.2%と5.5%であるが、先進国に限定した導入しても、3.9%及び5.5%削減が可能であり、先進国が率先して炭素税を導入することも一つの方策である。なお、先進国あるいは世界が協調して炭素税を導入すると、日本の削減率が単独で課した場合と比較して小さくなる。すなわち、日本の化石燃料の十分な削減率を確保するために、日本の炭素税率は他の国より相対的に高く設定する必要がある。

(経済厚生に与える影響)

化石燃料価格の変動によって引き起こされる相対価格の変化は、各国の交易条件を変化させ、国際的規模での所得分配を引き起こす。交易条件の変動による所得の変動は、本章のモデルでは等価変分として計算される。分析結果によれば、日本が単独で炭素税を導入すれば、日本の経済損失は、1992年ドル表示で7.3億ドルであるのに対して、国際市場における競争相手国であるアメリカと西ヨーロッパなどが5.4億ドルの利益を得る。先進国が協調して炭素税を導入すれば、先進国の経済損失は、186.5億ドルであるのに対して、発展途上国は46.7億ドルの利益を得る。一方、世界全体で協調して炭素税を導入する場合には、先進国の経済損失は168.6億ドルであるのに対して、発展途上国は36.6億ドルの利益を受けるが、利益を受けるのは中近東やロシアなどのエネルギー輸出国である。

(産業構造に与える影響)

一方、エネルギー価格の変化は、各国の比較優位構造に影響する。この場合、世界全体に一律の炭素税を賦課すれば、国際的分業構造には大きな影響を与えないが、特定の国あるいはグループで賦課する場合には、炭素集約の高い財の供給源が、効率的に生産する国から、効率の低い国に移転する可能性が懸念されている。分析結果によれば、炭素税を賦課することで、賦課しない国からの輸入が増加することは認められる。しかし、このような「貿易移転効果」は認められるものの、国際的分業構造を著しく変化させるほどの大きさではない。


図1 マクロの枠組み
表1 全てのメンバーにおいて利益
第2 マクロ変数の変化(%)
表3 生産の変化(%)
表4 APEC貿易自由化による経済厚生水準変化(百万 US ドル)
表5 ASEAN4 経済における地域貿易協定への新動機の経済効果測定
表6 世界的規模での化石燃料消費に与える効果(%)
表7 各国の化石燃料消費に与える影響(%)
表8 国内総生産と厚生水準の変化(%)
表9 日本における産業別生産の変化(%)

全文の構成(PDF形式、 全4ファイル)

  1. 2ページ
    要旨別ウィンドウで開きます。(PDF形式 405 KB)
  2. 13ページ
    第1章 分析の目的と応用一般均衡モデル
    1. 13ページ
      1.1 はじめに
    2. 14ページ
      1.2 応用一般均衡モデル(Applied General Equilibrium Model)の開発
    3. 15ページ
      1.3 応用一般均衡モデルの世界貿易への応用
    4. 17ページ
      1.4 比較静学モデルと比較動学モデル
    5. 18ページ
      1.5 応用一般均衡世界貿易モデルの作成手順
    6. 20ページ
      1.6 世界計量マクロモデルとの比較
    7. 21ページ
      1.7 本書の構成
  3. 26ページ
    第2章 GTAPデータベースとモデル
    1. 26ページ
      2.1 GTAPモデル開発の経緯
    2. 29ページ
      2.2 データベース
    3. 32ページ
      2.3 モデルの構造
    4. 45ページ
      2.4 パラメーター
    5. 52ページ
      2.5 厚生水準の評価
  4. 54ページ
    第3章 APEC貿易自由化のシミュレーション
    1. 54ページ
      3.1 はじめに
    2. 55ページ
      3.2 地球・産業区分
    3. 60ページ
      3.3 アーミントン係数
    4. 61ページ
      3.4 モデルの仮定とその影響
    5. 70ページ
      3.5 政策シミュレーション:APEC貿易自由化の経済効果分析
    6. 74ページ
      3.6 結論と問題点
  5. 77ページ
    1. 77ページ
      4.1 はじめに
    2. 77ページ
      4.2 アジアでの直接投資の動向と供与国日本
    3. 79ページ
      4.3 直接投資に関する統計
    4. 81ページ
      4.4 直接投資の理論的枠組
    5. 82ページ
      4.5 シミュレーションの考え方とデザイン
    6. 88ページ
      4.6 シミュレーション結果
    7. 95ページ
      4.7 まとめ
    8. 99ページ
      図表別ウィンドウで開きます。(PDF形式 441 KB)
  6. 134ページ
    1. 134ページ
      5.1 はじめに
    2. 135ページ
      5.2 グローバリゼーション下の貿易の地域化
    3. 143ページ
      5.3 応用一般均衡世界貿易モデルによるシミュレーション分析
    4. 154ページ
      5.4 結びに
  7. 158ページ
    第6章 炭素税導入のシナリオ分析
    1. 158ページ
      6.1 はじめに
    2. 159ページ
      6.2 地域区分と商品・産業区分
    3. 161ページ
      6.3 モデルにおける炭素税の扱いと化石燃料消費量の定義
    4. 162ページ
      6.4 炭素税導入の感応度分析
    5. 171ページ
      6.5 政策シミュレーション
    6. 175ページ
      6.6 まとめと課題
  8. 178ページ
    ワークショップにおけるコメント
  9. 182ページ
    Abstract
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