ESRI Discussion Paper Series No.135
企業不祥事防止策としての行政モニタリングと市場の競争状況

2005年4月
  • 白石 賢(内閣府経済社会総合研究所特別研究員)

要旨

企業不祥事を防止するためには、企業内での対応とともに、企業外部からの監督官庁によるモニタリングを行うことが考えられる。本稿では、企業の不祥事防止のためのモニタリングについての理論を整理した上、昨今の企業不祥事に関連した業界に関して政府が行っているモニタリングを、ヒアリングなどに基づき実態を調べ、それが経済合理的に制度設計されているかを「情報」という観点から検証し、法律家向けにlaw & economicsによる制度設計あり方を示そうとしたものである。現在の制度を検証した結果、モニタリングを市場によるモニタリングと内部によるモニタリングで分担するなどの工夫をすることでコストを下げるなど、合理的な制度設計をしているものもある一方で、安全性の観点からみて、行政のモニタリングが過剰あるいは過少ではないかというものもあった。今後、制度設計を行うにあたっては、政府は、本稿で示したlaw and economics的な発想を取り込むことが必要である。

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全文の構成

  1. (要旨)
  2. 1ページ
    1.はじめに
  3. 1ページ
    2.政府活動と企業不祥事
  4. 2ページ
    3.企業不祥事と情報の不完全性
  5. 2ページ
    4.情報の非対称とペナルティー
  6. 3ページ
    5.評判(reputation)の存在
  7. 4ページ
    6.情報開示制度
  8. 5ページ
    7.政府による介入コストと市場・財の状態
  9. 7ページ
    8.制裁の効果と市場の状態
  10. 8ページ
    9.モニタリングの実際
    1. 8ページ
      9-1農林水産省
    2. 9ページ
      9-2金融庁検査
    3. 10ページ
      9-3国土交通省(型式認定等)
    4. 12ページ
      9-4経済産業省(発電所安全管理)
  11. 14ページ
    10.現在の行政監視システムの評価
  12. 16ページ
    11.終わりに
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