ESRI Discussion Paper Series No.157
自治体への戦略マネジメントモデルの適用
SWOT分析を中心に

2006年2月
  • 大住 莊四郎(関東大学経済学部教授・内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官)

要旨

1.問題意識

日本の自治体経営が機能しない理由には、トップマネジメントにおけるビジョンや価値が明確でないことがある。欧米の先進事例では、SWOT分析を核にした戦略マネジメントを適用している例が多い。本論の目的は、日本の自治体経営の現状にあった戦略マネジメントの方法論を確立することである。

2.分析方法等

米国自治体の戦略マネジメントの適用状況をレビューするとともに、日本の自治体で戦略マネジメントに取り組んでいる団体のケーススタディを通じて課題を抽出し、一般的な戦略マネジメントモデルを日本の都市自治体に適用しうるように修正を行った。

3.結論

自治体への戦略マネジメントの適用で留意すべきことは、都市と市役所の二つのマネジメントが必要であり、その中で重要なのは都市マネジメントの視点である。自治体で適用できるSWOT分析は、つぎの2点を明確に修正することである。第一に、外部環境分析を構成する(1)市民の公共サービスに対するニーズ、(2)市の果たすべき役割-を増加/減少の尺度で捉え、これを優先順位付けの基準とすることである。第二に、内部マネジメント情報として、NPOやコミュニティなどのパートナー分析を明示し、行政の役割を純化させることである。SWOT分析を通じてビジョンや政策目標を設定し、戦略展開を図る。

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全文の構成

  1. 2ページ
    要旨
  2. 5ページ
    はじめに
  3. 7ページ
    1.日本型NPMの課題
  4. 10ページ
    2.戦略マネジメントの現状
    1. 10ページ
      2.1 米国自治体への戦略マネジメントの適用
    2. 14ページ
      2.2 日本の自治体における戦略マネジメントの適用
  5. 20ページ
    3.自治体版戦略マネジメント
    1. 20ページ
      3.1 戦略マネジメント・フロー
    2. 20ページ
      3.2 SWOT分析フロー
      1. 21ページ
        3.2.1 市場環境分析
      2. 22ページ
        3.2.2 自治体の市場分析
      3. 23ページ
        3.2.3 内部要因分析
      4. 24ページ
        3.2.4 内部マネジメント情報
    3. 25ページ
      3.3 自治体版SWOT分析
      1. 27ページ
        3.3.1 公共図書館の事例
      2. 29ページ
        3.3.2 水道事業の事例
      3. 32ページ
        3.3.3 市役所の内部部局の仮設事例
    4. 34ページ
      3.4 SWOT分析からBSCへ
  6. 35ページ
    4.結論
  7. 36ページ
    参考文献
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    東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎第8号館
  • 電話 03-5253-2111(代表)