ESRI Discussion Paper Series No.189
ドイツ移民法における統合コースの現状及び課題

2007年8月
  • 丸尾 眞(前内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官)

要旨

ドイツは第2次世界大戦後の奇跡的経済復興の中で、多くの労働者をトルコ、イタリア、ギリシャ等から受け入れてきた。1973年の「外国人労働者募集取り止め」により、労働者の流入は減少したが、その後の家族呼び寄せ、難民の受け入れ等で、外国人の数は増加していった。

このような状況の下、2005年1月、新移民法が施行された。移民法の重要な内容の一つに移民のドイツ社会への「統合」(Integration)が挙げられる。その背景には、ドイツでは、ドイツ社会から遊離した移民による「並行社会」が形成されつつあり、これが将来のドイツ社会に脅威を与える強い蓋然性があることから、移民をドイツ社会に統合することが不可欠であるとの認識がある。

移民法発効後、統合コースの枠組みの中で600時間のドイツ語コースと30時間のオリエンテーション・コースが連邦予算で実施されている。本稿では統合コース概要を紹介すると共に、2005年度、2006年度の統合コースの実施状況及び直面する課題をとりまとめた。

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  2. 目次
  3. 6ページ
    I. はじめに
  4. 9ページ
    II. 第2次大戦後のドイツにおける移民問題の経緯
  5. 13ページ
    III. ドイツにおける外国人・移民問題の現状
  6. 15ページ
    IV. ドイツにおける外国人・移民受け入れの背景
    1. 15ページ
      1. 「並行社会」形成の阻止
    2. 16ページ
      2. 潜在的労働力の活用
    3. 16ページ
      3. グロバリゼーションの中での移民受け入れ
    4. 17ページ
      4. 貿易大国としてのドイツ
  7. 18ページ
    V. 移民法成立後の統合コースを巡る動き
  8. 20ページ
    VI. 統合コースの概要
    1. 20ページ
      1. 全般
    2. 22ページ
      2. 統合コース受講対象者
    3. 30ページ
      3. 統合コースの実施主体
    4. 31ページ
      4. 統合コース受講に至るプロセス
    5. 34ページ
      5. 統合コースの内容
    6. 39ページ
      6. 統合コースの予算
  9. 40ページ
    1. 40ページ
      1. 概要
    2. 41ページ
      2. 移民法に基づく統合コースのランボール・マネージメント社の評価報告(2006年12月)
    3. 46ページ
      3. ドイツ連邦内務省のランボール・マネージメント社の評価に関するコメント(2007年1月17日)
    4. 49ページ
      4. 滞在法43条5項に基づく統合コースの実施及び財源確保に関する連邦議会への連邦政府状況報告(2007年6月27日)
  10. 53ページ
    VIII. 国家統合計画(2007年7月12日)
    1. 53ページ
      1. 現状
    2. 54ページ
      2. 目標の設定
    3. 56ページ
      3. 諸措置と自己の義務に関する合意
  11. 57ページ
    IX. 終わりに
  12. 59ページ
    (参考)移民法における統合コース関連法令
  13. 59ページ
    1. 連邦領域における外国人の滞在、職業活動及び統合に関する法律(滞在法)(2005年1月1日施行)
  14. 65ページ
    2. 連邦領域における外国人の滞在、職業活動及び統合に関する法律(滞在法)(2007年7月15日施行)
  15. 73ページ
    参考資料
  • 〒100-8914
    東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎第8号館
  • 電話 03-5253-2111(代表)