ESRI Discussion Paper Series No.198
企業改革とIT導入効果に関する国際比較
―アンケート調査結果のスコア化による日米独韓企業の特徴―

2008年10月
  • ザキ 彰彦(九州大学大学院経済学研究院教授(内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官))
  • 山本 悠介(情報通信総合研究所研究員)

要旨

本研究は、日本、米国、ドイツ、韓国の企業合計18,500社に対して同時期に同一質問項目で実施したアンケート調査結果を踏まえて、IT導入に伴う企業改革やITの導入効果面で4カ国企業にどのような特徴が観察されるかを国際比較したものである。

4カ国合計1,288社の有効回答をもとに多重検定を行った結果、次の2点が明らかとなった。第1に、企業改革では、韓国企業の積極性が目立つ一方、日本企業は多くの項目で他の3カ国企業に比べて企業改革の実施割合が有意に低く、社外も視野に入れた改革でその傾向が強いこと、第2に、IT導入効果では、米国企業と韓国企業で高い傾向にあり、日本企業は、作業効率の改善など現場レベルのコスト削減効果では他の3カ国企業に肩を並べているものの、上層部の意思決定など経営面の効果や新市場・新規顧客の開拓など社外に広がる価値創造の場面ではかなり見劣りがすることである。これらを総合すると、日本企業は、企業改革への消極姿勢がIT導入効果を削いでいる可能性が示唆される。

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企業改革とIT導入効果に関する国際比較―アンケート調査結果のスコア化による日米独韓企業の特徴―別ウィンドウで開きます。(PDF形式 158 KB)

全文の構成

  1. 3ページ
    1. 目的と背景
  2. 3ページ
    2. アンケート調査の概要と本稿の分析方法
  3. 5ページ
    3. 企業改革に関する4カ国比較の分析結果
    1. 5ページ
      3-1. 3カテゴリーによる4カ国の多重検定比較
    2. 6ページ
      3-2. 17項目による4カ国の多重検定比較
    3. 8ページ
      3-3. 企業改革に関する4カ国比較の小括
  4. 8ページ
    4. IT 導入効果に関する4カ国比較の分析結果
    1. 8ページ
      4-1. 3カテゴリーによる4カ国の多重検定比較
    2. 10ページ
      4-2. 18項目による4カ国の多重検定比較
    3. 12ページ
      4-3. IT導入効果に関する4カ国比較の小括
  5. 12ページ
    5. まとめと今後の課題
  6. 14ページ
    〔参考文献一覧〕
  7. 16ページ
    〔図表一覧〕
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