ESRI Discussion Paper Series No.202
法定労働時間変更に対する労働市場の反応:日本の経験から

2008年12月
  • 川口 大司(一橋大学大学院経済学研究科准教授)
  • 内藤 久裕(筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授)
  • 横山 泉(ミシガン大学大学院博士課程)

要旨

日本の労働基準法は法定労働時間を定めており、これを超える労働時間に関しては2割5分以上の割増賃金率を支払うことを求めている。1987年に48時間であった法定労働時間は1997年まで緩やかに40時間で減少した。同期間に週当たり平均実労働時間は45時間から41時間に減少しており、法定労働時間の減少が実際の労働時間を減少させる効果があったことを示唆している。この論文は法定労働時間の減少のペースが産業と事業所規模に依存して異なっていたことを利用して、法定労働時間の減少が実際の労働時間に与えた因果的影響を推定した。分析結果は1時間の法定労働時間の減少が、実際の労働時間を0.14時間減少させたことを明らかにした。その一方で月の現金給与総額は変化しなかったため、時間当たり賃金率は上昇したが、これに反応して新卒労働者の採用は抑制された。

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全文の構成

  1. 1ページ
    1. Introduction
  2. 3ページ
    2. Legal Institution on Work Hour in Japan
  3. 5ページ
    3. Theory
  4. 7ページ
    4. Identification Strategies
  5. 9ページ
    5. Data
  6. 11ページ
    6. Results
  7. 12ページ
    7. Effects on Wage and Employment
    1. 12ページ
      7.1 Effects on Monthly Wage
    2. 14ページ
      7.2 Effects on Hiring New School Graduates
  8. 15ページ
    8. Conclusion
  9. 17ページ
    References
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