ESRI Discussion Paper Series No.217
世代別の受益と負担
~社会保障制度を反映した世代会計モデルによる分析~

2009年6月
  • 増島 稔(内閣府経済社会総合研究所上席主任研究官)
  • 島澤 諭(秋田大学教育文化学部准教授、内閣府経済社会総合研究所客員研究員)
  • 村上 貴昭(内閣府経済社会総合研究所研究官)

要旨

世代会計の手法を用いて、過去から将来にかけての生涯にわたる世代別の受益・負担と所得の推計を行い、2005年時点の価値で評価することによって、生涯純負担率(=生涯純負担/生涯所得)を推計した。

その結果、以下の諸点が明らかになった。(1)現存世代では、0歳世代は90歳世代に比べて24%ポイント程度生涯純負担率が高い。(2)将来世代は0歳世代に比べて35%ポイント程度生涯純負担率が高い。(3)生産性が高いほど、利子率が低いほど、出生率が高いほど、将来世代や現在の若い世代を中心に生涯純負担率は低下し、将来世代と0歳世代の生涯純負担率の差(世代間不均衡)は小さくなる。とりわけ生産性上昇の効果が大きい。(4)消費税率10%相当の増税は、現存世代の負担を増やすことによって、世代間不均衡を解消する効果がある。増税の先送りはその分だけ将来世代に負担を先送りすることになる。(5)累次の年金制度改革は世代間不均衡を改善する効果がある。とりわけマクロ経済スライドの導入は、生涯純負担率で見て13%ポイント程度の改善効果がある。(6)社会保障給付の伸びを経済成長率に厳しく抑制しても、生涯純負担率13%ポイント程度の世代間不均衡が残る。

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  2. 1ページ
    1. はじめに
  3. 2ページ
    2. 伝統的な世代会計
  4. 6ページ
    3. 世代会計の推計方法
  5. 13ページ
    4. 試算結果
  6. 23ページ
    5. まとめ
  7. 25ページ
    【参考文献】
  8. 27ページ
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