ESRI Discussion Paper Series No.238
固定資本マトリクスを基礎としたIT投資の実証分析―2005年産業連関表に基づくデータからの考察―

2010年7月
崎彰彦
(九州大学大学院経済学研究院教授(内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官))
久保田茂裕
(情報通信総合研究所研究員)
山本悠介
(情報通信総合研究所研究員)

要旨

本論文は、IT導入の経済効果を実証分析する上で欠かすことのできないIT投資や情報資本ストックなどの基礎統計を、2009年3月に公刊された『平成17年(2005年)産業連関表』の「固定資本マトリクス表」を基に、ハードウェア、ソフトウェア、通信インフラの別に構築した上で、日本のIT投資や情報資本ストックの蓄積が近年どのように推移しているかを明らかにし、企業のIT投資需要による生産や雇用への波及効果が1995年以降どのように変化しているかを分析したものである。分析の結果、日本のIT投資は、1990年代初頭までは順調に拡大したものの、それ以降は増減を繰り返しながら低迷を続け、情報資本ストックの蓄積が鈍化していること、その影響もあってIT投資から生まれる需要面の経済波及効果も低下しており、特に、コンピュータ関連などのハードウェアでその傾向が強いこと、ただし、サービス化や知識集約化が進展する中で、ソフトウェア投資の投資波及効果が高まっていること、などが明らかとなった。

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全文の構成

  1. 3ページ
    1. はじめに
    1. 3ページ
      1-1. 本稿の目的と背景
    2. 3ページ
      1-2.構築データの特徴
  2. 4ページ
    2. IT投資及び情報資本ストックの構築
    1. 4ページ
      2-1. ハードウェア投資の構築方法
    2. 6ページ
      2-2.ソフトウェア投資の構築方法
    3. 7ページ
      2-3.情報資本ストックの構築方法
  3. 8ページ
    3. 構築データの観察
    1. 8ページ
      3-1.IT投資と情報資本ストックの蓄積動向
    2. 8ページ
      3-2.2005年ベンチマーク改定前との比較
  4. 9ページ
    4. IT投資による経済波及効果の分析
    1. 9ページ
      4-1.波及効果の分析方法
    2. 10ページ
      4-2.IT投資の各種波及効果とその変化
    3. 11ページ
      4-3.IT投資の単位当たり経済波及効果
  5. 11ページ
    5. おわりに
  6. 12ページ
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