ESRI Discussion Paper Series No.306
大学教育の質のリターン:大学選択は将来の賃金に影響を及ぼすか

2013年11月
  • 中室 牧子慶應義塾大学 総合政策学部 准教授
  • 乾 友彦日本大学 経済学部 教授

要旨

本研究は、大学教育の質が個人の卒後の賃金に与える因果的な効果を計測することを目的とする。もし大学の質が重要ならば、どのような大学が労働市場で高く評価される人を育てるのだろうか。米国で行われた研究では、小規模で、私立、博士課程を持ち、経験のある教員に対して高い給与を支払っている大学が、卒業生の賃金が高い傾向にあるという。こうした先行研究に倣い、本研究では、わが国の大規模な一卵性双生児のデータと、偏差値データおよび学校基本調査(文部科学省)の学校別データを用いて、先のような問題意識に答えることを試みた。その結果、遺伝的な能力や家庭環境などの個人の観察不可能な要因をコントロールすると、いくつかの推計では、専任教員の構成(生徒対専任教員比率など)が統計的に有意になるという結果を得ているものの、総じてみれば、大学の質は賃金に影響を与えていないことが明らかになった。

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全文の構成

  1. 2ページ
    Introduction
  2. 8ページ
    Relevant Literature
  3. 10ページ
    Empirical Models
  4. 12ページ
    Data
  5. 18ページ
    Empirical Results
  6. 25ページ
    Conclusion
  7. 28ページ
    References
  8. 32ページ
    Figure 1: The college advancement rate in Japan
  9. 32ページ
    Table 1: The sample of twins in estimations
  10. 33ページ
    Table 2: Descriptive statistics
  11. 34ページ
    Table 3-1: Empirical results (Model いち-に)
  12. 35ページ
    Table 3-2: Empirical results (Model さん-よん)
  13. 36ページ
    Table 3-3: Empirical results (Model ご-ろく)
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