ESRI Discussion Paper No.320
ミンサー型賃金関数の推計とBlinder-Oaxaca分解による賃金格差の分析

2015年5月
吉岡真史
内閣府経済社会総合研究所上席主任研究官

要旨

本稿では、「賃金構造基本統計調査」の個票を用いて、Mincer (1974) によって示された、いわゆるミンサー型の賃金関数を、川口 (2011) が指摘する留意点にも注意を払いつつ推計している。さらに、賃金格差にも着目し、カーネル密度関数を推計するとともに、男女の性別格差に加えて、従来は十分な注意を払われていなかった各種の賃金格差、すなわち、産業間格差、地域間格差、企業規模別の格差について個票データに基づき、Oaxaca (1973)、Blinder (1973)、Oaxaca and Ransom (1994) などにより示された、いわゆるBlinder-Oaxaca分解を用いて属性格差と非属性格差への分解を試みている。格差のうちに占める属性格差は決して大きな割合ではなく、ミンサー型の賃金関数に基づくBlinder-Oaxaca分解では需要要因を含まないことがその原因である可能性が示唆されている。

  • Keywords: ミンサー型賃金関数、Blinder-Oaxaca分解、賃金格差、賃金構造基本統計調査、個票分析
  • JEL Classification: J31, J71

本文のダウンロード

ミンサー型賃金関数の推計とBlinder-Oaxaca分解による賃金格差の分析別ウィンドウで開きます。(PDF形式 813 KB)

全文の構成

  1. 1ページ
    要旨
  2. 2ページ
    1. はじめに
    1. 2ページ
      図表 1: 企業経常利益と現金給与総額の推移
  3. 3ページ
    2. データ概要
    1. 3ページ
      図表 2: 記述統計
    2. 4ページ
      図表 3: カテゴリカル・データ
  4. 6ページ
    3. ミンサー型の賃金関数の推計
    1. 9ページ
      図表4: 賃金関数推計結果
  5. 16ページ
    4. カーネル密度推定量
    1. 16ページ
      図表 5: カーネル密度の推計結果
  6. 22ページ
    5. Blinder-Oaxaca 分解による賃金格差の推計
    1. 23ページ
      図表 6: 男女の賃金格差のBlinder-Oaxaca 分解による推計結果
    2. 25ページ
      図表 7:賃金格差のBlinder-Oaxaca 分解による推計結果 (2013 年)
  7. 30ページ
    6. まとめと今後の課題
  8. 31ページ
    (参考文献)
  9. 33ページ
    (参考表1) 外れ値を3 標準偏差でカットオフした推計結果対比表
  10. 35ページ
    (参考表2) Blinder-Oaxaca 分解による推計結果
  • 〒100-8914
    東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎第8号館
  • 電話 03-5253-2111(代表)