所長挨拶(就任にあたって)


経済社会総合研究所は、省庁再編に伴い2001年の設立以降、内閣府のシンクタンクとして理論と政策の橋渡しを行ってまいりました。経済政策・社会政策についての理論に基づいた研究を行うとともに、政策研究を担う人材の育成・研修に取り組んでいます。また、国民経済計算、景気動向指数や機械受注などの統計を公表しています。

これからは、次の点を中心に所長職の責任を果たしていきたいと思っております。

第一は、GDP統計を軸とした統計改革の実行です。なかでも大きな改革は、GDP推計の基盤となる産業連関表について、商品×産業のマトリックス(SUT)方式に移行し、事業所ベースのデータから直接推計することにより、精度の向上を図るというものです。関係省庁と共同での長期にわたる作業になりますが、今年はその初年度であり、着実なスタートを切りたいと考えております。QEについても、家計消費や設備投資など需要項目ごとに、ユーザー視点を踏まえて改善を進めてまいります。

第二は、景気や生産性・成長力に関する分野を中心とした研究の充実です。当研究所の大きな特色はGDP統計や景気動向指数の作成にあり、これがコアコンピタンスであるともいえます。研究活動においても、これらと密接に関係した分野に重点を置き、統計作成と研究のシナジー効果発揮を目指していきたいと考えます。GDP統計の改革を進めるための基礎的研究はもちろん、景気循環のより的確な把握やマクロ経済政策の分析、生産性向上・成長力強化へ向けた経済社会の諸分野にわたる改革の提案につながるような研究の充実に努めてまいります。

第三は、内閣府、ひいては政府におけるEBPM推進への貢献です。エビデンスに基づく政策形成の重要性は今次統計改革でも改めて強調されていますが、とくに新規の分野や各省横断的な課題に向き合うことの多い内閣府は率先してこれを実践する必要があります。そのため、政策の波及過程に関する論理的な考察、先行研究の体系的な把握と整理、データの収集と分析評価などの面で、政策担当部局の参考となるような研究成果を示していくとともに、当研究所の持つ研修機能を通じて人材育成に貢献してまいります。

研究所の活動を一層盛り上げるために、これまでの経験を活かしながら、
清家篤名誉所長のご指導を得て、与えられた役割を着実に果たしてまいりたいと考えています。

皆様のご支援を心からお願いし、挨拶とさせていただきます。

平成29年7月11日

内閣府 経済社会総合研究所
所長 西崎文平

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