研究会報告書等 No.1
21世紀中国のシナリオ
中国の将来とアジア太平洋経済研究会報告書

1997年6月
  • [ 研究会委員 ]
  • 金森 久雄(委員長・(社)日本経済研究センター会長)
  • 青木 健(杏林大学社会科学部教授)
  • 浦田 秀次郎(早稲田大学社会科学部教授)
  • 金子 孝文(経済企画庁経済研究所長)
  • 叶 芳和(総合研究開発機構客員研究員 (前(財)国民経済研究協会会長))
  • 木下 俊彦(A.T.カーニー アジア担当特別顧問 (日本輸出入銀行 海外投資研究所顧問))
  • 小島 朋之(慶應義塾大学総合政策学部教授)
  • 朱 建栄(東洋学園大学人文学部教授)
  • 藤野 文晤(伊藤忠商事(株)常務取締役)
  • 丸山 伸郎(愛知大学現代中国学部教授 (前アジア経済研究所動向分析部長))
  • 森田 守((株)日立総合計画研究所国際グループ主任研究員)
  • 矢吹 晋(横浜市立大学商学部教授)
  • [ 事務局 = 経済企画庁経済研究所主任研究官室 ]
  • 斎藤 哲夫(総括主任研究官)
  • 川崎 研一(主任研究官)
  • 川島 渉、小野 博、中山 博喜、島田 文孝、室田 弘壽、足立 直己

まえがき

本年2月、中国の改革・開放の総設計師である鄧小平が、7月の香港返還を見ることなくこの世を去った。すでに、実権は江沢民国家主席を中心とする指導部に託されているが、カリスマを持つ指導者を失い、中国の今後の改革・開放政策の行方を懸念する人達もいる。実際、外資優遇策が最近次々に縮小されるなど、これまでの政策とは異なる政策が打ち出されてきているようにみえる。また、昨年春の台湾海峡を巡る国際関係の緊張や領土問題にかかわるナショナリズムの高まりなど、中国が今後どういう方向に進むのか心配する人も出ている。

他方、中国の成長力とアジア諸国や世界へのインパクトに関しても両極端の見方が存在する。一つは、中国が高い成長を続けていること、急速に工業化が進んでいることから、21世紀には巨大な経済大国として出現し、アジアの諸国や広く世界経済の脅威となるのではないかとの見方である。もう一つは、中国の高成長は周辺アジア諸国の経済力の波及を受けて実現したものであり、中国自体の成長メカニズムがアジア諸国に波及するのではない、また、大国となりうる統一的な国内市場も存在しない、との見方である。

このように中国の将来をどのようにとらえるかについて、不確実性があり、そのことがさまざまな不安や懸念に結び付いている。また、中国とアジア太平洋経済の関係がどうなるかについても、同様の不確実性と不安が存在する。

本研究会は昨年9月に発足し、中国の将来とアジア太平洋経済について、できるかぎり客観的な事実やデータに即しつつ、現実の問題を評価し、将来のシナリオを示すとともに、あるべき政策対応を提示しようとした。上で述べたような、漠とした不確実性や不安がこれによって少しでも軽減されれば幸いである。

本研究会には、政治、経済、実業など広い分野にわたる専門家に加え経済企画庁経済研究所長も委員として参加した。研究会は、九回にわたり、その都度極めて活発な議論が行われた。各回のテーマに関連し研究会として外部の専門家からヒアリングも行った。経済研究所のスタッフも事務局として資料の作成を担当した。

研究会の議論は多岐に渡り、全委員が一致した結論が出たわけではない。報告書は最大公約数をまとめたものである。読者の参考のため、委員個人の見解は補章として最後にまとめてある。

報告書の作成・編集は事務局が行った。ただし、委員が直接執筆した部分もある。具体的には、第1章第2節を叶委員、第2章第2節を浦田委員、第3章第1節を森田委員が担当した。また、矢吹委員は、第2章第4節に関して資料提供を行った。

平成9年4月

「中国の将来とアジア太平洋経済」研究会

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  1. 表紙と目次別ウィンドウで開きます。(PDF形式 195 KB)
  2. 1ページ
    1. 1ページ
      第1節 中国の改革・開放のこれまでの展開
    2. 5ページ
      第2節 新たな政策展開
  3. 17ページ
    第2章 中国経済の高い成長カ
    1. 17ページ
      第1節 これまでの高成長の要因
    2. 25ページ
    3. 41ページ
    4. 48ページ
      第4節 成長のリスク要因とその評価
      1. 73ページ
        同 図表(1)
      2. 76ページ
        同 図表(2)別ウィンドウで開きます。(PDF形式 290 KB)
  4. 83ページ
    1. 83ページ
      第1節 先進国企業の生産拠点展開と中国、東アジア諸国
    2. 95ページ
  5. 107ページ
    1. 108ページ
      第1節 中国の将来シナリオ
    2. 118ページ
  6. 129ページ
  7. 134ページ
    補章 委員所見
  • 〒100-8914
    東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎第8号館
  • 電話 03-5253-2111(代表)