研究会報告書等 No.19
経済・エネルギー・環境分析に資する技術情報及び分析枠組みの研究

平成18年7月

1. 調査の目的

経済とエネルギー・環境の関連分析を行うにあたり、技術情報は重要である。また、国際公約となった地球環境問題への対応が急務となる中、技術による対策の可能性への関心が高まっている。一方でマクロ経済、産業活動、エネルギー消費及びCO2排出量の関係分析の必要性も増大している。しかし、様々な取り組みや調査、あるいはデータベースの構築がされているにもかかわらず、必要な情報に絞って汎用的で利用しやすい整理を行っている資料は極めて限られている。

そこで、本調査ではエネルギー・環境関連技術について文献調査・情報収集を行い、経済・エネルギー・環境分析に資する情報に絞って整理を行い、SNA統計や産業連関表、エネルギー・環境表等を用いた経済・エネルギー・環境分析に技術係数を反映する方法論について検討し、課題を整理して今後の研究に資することとする。

2. 調査の結果

2.1 経済・エネルギー・環境分析に資する産業部門別エネルギー投入表の推計

内閣府経済社会総合研究所では、一国の経済全体を示すマクロ経済指標の体系である国民経済計算体系(SNA:System of National Accounts)の推計作業を毎年行っている。本調査では、SNAに付帯して作成されるSNA産業連関表(以下、SNAIOと呼ぶ)を活用することにより、毎年簡便に、産業部門別エネルギー投入表が推計される方法を確立することを目的として、その試算を行った。本試算においては、産業連関表物量表等を活用することにより、SNAIOをベースとした産業部門別エネルギー投入表の推計を試みた。結果、一定の仮定の下、SNAIOから産業部門別エネルギー投入表が作成することが可能であることが判明した。今後は、統計間の概念調整と更なる精緻化を計るとともに、今回推計に至らなかった過去の産業部門別エネルギー投入表の作成が期待される。

(委託調査報告書)

2.2 経済・エネルギー・環境分析に資する技術情報の調査

本調査では、様々な技術情報を整理し、経済・環境・エネルギー分析に利用できるデータベースの構築を目指し、その試作を行った。試作に当っては、どのような技術情報が記述が可能か、また、どのような技術情報が分析に有効か、という観点から、文献調査及び、専門家へヒアリングを行った。それらの種々の情報を整理した上で、体系化を試み、技術情報データベースのフォーマットを検討した。同フォーマットの有効性を確かめるため、主に「燃料電池・水素」関係の技術について、カルテを作成した。試作の結果、このようなデーターベースの構築の可能性は確かめられたものの、データの収集の困難さ(特に、将来技術についての情報の不足)、技術情報(表現)の簡略化、統一化等、改良すべき課題がいくつか発見された。今後は、同分野における研究動向を見定めながら、技術情報データーベースを活用したモデルの開発と、更なる技術情報の収集、整理が期待される。

(委託調査報告書)
本文1別ウィンドウで開きます。(PDF形式 490 KB)、本文2別ウィンドウで開きます。(PDF形式 495 KB)

全文ダウンロード

経済・エネルギー・環境分析に資する技術情報及び分析枠組みの研究別ウィンドウで開きます。(PDF形式 1.0 MB)

(注) 本調査は内閣府経済社会総合研究所が財団法人日本エネルギー経済研究所に委託したものである。

  • 〒100-8914
    東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎第8号館
  • 電話 03-5253-2111(代表)