研究会報告書等 No.20
経済・環境の相互作用の総合的分析

平成18年7月

1. 調査の背景及び目的

内閣府経済社会総合研究所においては、環境と経済の相互関係が把握可能な勘定体系を確立するため、1991年度から「環境・経済統合勘定」に関する研究を実施しており、日本における環境・経済統合勘定の試算等を通じて様々な成果を上げてきた。

とりわけ、2001年度からの3ヶ年計画で、NAMEA(National Accounting Matrix including Environmental Accounts: 環境勘定を統合した国民経済計算マトリックス)を開発したが、NAMEAは、国民経済計算(貨幣表示)と環境勘定(物量表示)から構成される「貨幣・物量統合ハイブリッド勘定」であり、経済と環境の実用的・政策的な相互作用の分析に有用な基礎情報を提供するものである。

本調査は、NAMEAなどこれまで開発した基礎データを活用して、経済と環境の相互作用の総合的分析を進めることを目的としている。具体的には、日本における環境・経済統合勘定のフレームワークの推移や利用の方向の整理(日本版NAMEAの応用)に基づいて、政策シミュレーションを目的にした幾つかモデル開発を行った。モデルは以下、3つのタイプである。

  1. 1) CGEモデル
    (Computable General Equilibrium Model:計算可能な一般均衡モデル)
  2. 2) OLGモデル
    (OverLapping Generation Model:世代重複モデル)
  3. 3) 長期多部門モデル

2. 調査の結果

2. 1 日本版NAMEAの応用

日本版NAMEAを利用したモデル分析についてのフレームワークを整備した。また、日本版NAMEAをもとに、CGEモデルやOLGモデルで使用する日本版SAMのデータセットの開発を行った。

図 データセットと分析モデル

2. 2 CGEモデル分析

日本版NAMEAもとに作成された日本版SAM(Social Accounting Matrix:社会会計行列)を使用して、政策変化の効果等の評価をCGEモデルで行った。

2. 3 OLGモデル分析

環境政策が現在世代と将来世代に与える影響を評価するシミュレーションをOLGモデルで行った。

2. 4 長期多部門モデル分析

各種政策(CO2排出制約、省エネ型技術導入、水素自動車技術導入、ボロイング(排出権の前借り)制度の導入)が経済成長や産業構造にどのような影響を与えるかを評価するシミュレーションを長期多部門モデルで行った。なお、報告書には、長期多部門モデルを実施する際の詳細なマニュアルを附記している。

2. 5 国際ワークショップの開催

研究成果の発表と海外の研究者との意見交換を行った。海外からは、3ヶ国4人の研究者が参加した。海外からの発表では、オランダ、オーストラリアにおける経済・環境統合勘定体系についての紹介や、上海、オランダを事例とした環境政策分析が行われた。(詳細)

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  1. 表紙別ウィンドウで開きます。(PDF形式 11 KB)
  2. はじめに別ウィンドウで開きます。(PDF形式 17 KB)
  3. 目次別ウィンドウで開きます。(PDF形式 19 KB)
  4. 概要別ウィンドウで開きます。(PDF形式 29 KB)
  5. 第I部モデル編
  6. 第1章 NAMEAの応用別ウィンドウで開きます。(PDF形式 373 KB) (注:一部A3サイズあり)
    1. (再掲)表3~表7(Excel形式 206 KB)
  7. 第2章 CGEモデル別ウィンドウで開きます。(PDF形式 191 KB)
  8. 第3章 OLGモデル別ウィンドウで開きます。(PDF形式 411 KB)
  9. 第4章 長期多部門モデル 1別ウィンドウで開きます。(PDF形式 418 KB)、2別ウィンドウで開きます。(PDF形式 293 KB)
  10. 第II部ワークショップ編

(注)本調査研究は、内閣府経済社会総合研究所が財団法人日本総合研究所に委託したものである。

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