研究会報告書等 No.42
平成20年度
ワーク・ライフ・バランス社会の実現と生産性の関係に関する研究
研究報告書

平成21年5月

研究の趣旨

先進各国では現在、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を重視した雇用政策を指向しており、日本もその例外ではない。我が国でも平成19年末、「ワーク・ライフ・バランス憲章」が制定され、今後は政労使が協力し、社会各層でワーク・ライフ・バランス社会の実現を目指した施策を進めることが合意されている。

この背景には、長時間労働を含めた「働き方」の問題が、家庭生活との両立を阻害し少子化の大きな要因になっているだけでなく、今後の経済社会のサステナビリティまで危うくするという危機意識がある。

しかし、ワーク・ライフ・バランス社会の実現のカギを握るのは何といっても企業の取組である。特に現下のような厳しい経済情勢にあって、それが企業の経営パフォーマンスを損なうものであっては、その推進はおぼつかない。そこで本研究では、広義のワーク・ライフ・バランス施策が企業の生産性にどのような影響を与えるのか、ワーク・ライフ・バランス施策と併せてどのような取組を行えば企業の生産性は向上するのかを明らかにするため、調査・分析を行った。

要旨

報告書の構成

本研究報告書は2部構成になっており、第1部では、アンケート調査およびヒアリング調査の分析結果を掲載する。第1部第1章の第1節と第2節において、本研究で行ったアンケート結果の全設問の集計結果を掲載している。本アンケートは、企業調査、管理職調査、一般社員調査の3種類を実施しており、ワーク・ライフ・バランス施策に関連する多様な制度や各階層の意識を詳細に調査している。

また、第1部第1章の第3節においては、アンケート調査をもとにワーク・ライフ・バランス施策が生産性に及ぼす効果とメカニズムおよび、ワーク・ライフ・バランス施策と同時に実施することにより効果を発揮する各種施策・制度について分析している。

第1部第2章では、「日本と欧米事業所の働き方の違い」に関するヒアリング結果を掲載している。本ヒアリングは対象企業が限られており、また欧米各国の状況を詳細に比較検討したものではない。このため、この研究におけるヒアリングの位置づけは、あくまでも、日本の働き方を変えていくためのヒントを抽出するものである。この視点からは、管理職の権限や関係部署との調整の仕方、目標管理や評価の仕方などについて、いくつかの興味深い示唆が提供されている。

第2部は、研究会メンバーによる研究論文集である。ここでは、本研究で実施したアンケート調査をもとに、まず、ワーク・ライフ・バランス施策の企業の生産性への影響の実証分析を行い、ワーク・ライフ・バランス施策の導入が企業業績に与える影響を計量的に推計している。また、ワーク・ライフ・バランス施策とIT関連施策の補完関係についての検討も行っている。

さらに、ワーク・ライフ・バランス施策の企業の生産性への直接的影響だけでなく、従業員のモチベーションに与える影響や、従業員の労働時間や労働集約度、メンタルヘルスの決定要因に関する分析を通じて、サステナブルな労働環境を形成するための検討を行った。

本調査研究で得られた成果が、今後、ワーク・ライフ・バランス社会を実現するためのさまざまな主体の取組の一助となることを期待している。

全文ダウンロード

平成20年度ワーク・ライフ・バランス社会の実現と生産性の関係に関する研究 研究報告書別ウィンドウで開きます。(PDF形式 3.9 MB)

項目別ダウンロード(全17ファイル)

  1. 第1部 調査報告書
    1. 1ページ
      第1章 ワーク・ライフ・バランス施策と生産性の関係 [1]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 471 KB)、[2]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 446 KB)
    2. 104ページ
      第2章 欧米諸国との働き方の違いに関する調査 [3]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 256 KB)
  2. 第2部 研究論文集
    1. 171ページ
      第1章 ワーク・ライフ・バランス施策と企業の生産性 [4]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 386 KB)
    2. 189ページ
      第2章 IT、WLBと生産性 [5]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 378 KB)
    3. 210ページ
      第3章 両立支援策が従業員の就業継続意欲ならびに仕事への意欲に与える影響
      [6]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 454 KB)、[7]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 425 KB)
    4. 231ページ
      第4章 労働時間の決定要因 [8]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 212 KB)、[9]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 352 KB)
    5. 247ページ
      第5章 労働のインテンシティの決定要因 [10]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 193 KB)、[11]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 375 KB)
    6. 268ページ
      第6章 メンタルヘルスの決定要因 [12]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 487 KB)
    7. 281ページ
      第7章 ワーク・ライフ・バランス施策と賃金プロファイル [13]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 251 KB)
  3. 第3部 参考資料
    1. 295ページ
      研究会の審議経過 [14]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 18 KB)
    2. 297ページ
      調査票 (1)企業調査 [15]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 192 KB)
    3. 310ページ
      調査票 (2)管理職調査 [16]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 139 KB)
    4. 323ページ
      調査票 (3)一般社員調査 [17]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 127 KB)
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