研究会報告書等 No.45
中国経済発展と日中経済関係に関する研究 報告書

平成21年8月

概要

従来、世界経済の環境に大きな変化が無いとの前提の下に、中国経済は大規模な公共投資を中心に、先進国向け輸出がこれを支えるという高度成長期が2010年頃まで持続する可能性が高く、それ以降では、2030年頃から始まる人口減少期前にも様々な課題を克服する必要性が指摘されてきた。また、「工程間分業論」を始めとして、中長期的な中国経済又は日中経済関係について議論を深めていくことも重要である。そのような中、昨今の大規模な金融危機による経済変動を踏まえ、世界経済のために中国経済および日本経済はどのように貢献しうるのか、両国の経済関係はどうあるべきなのか、が問われている。

本研究は、前年度に引き続き、中国の経済発展と日中経済関係の趨勢につき、経済学的な視点から問題点の把握と対処について政策の企画立案に資することを目的とするものであり、その際、前年の成果に積み重ねる形で、中国側研究者との連携・協力を一層強化することを目指した。具体的には、前年度は時間的制約があり、かつ、中国側の事前の関与が不十分であった点を踏まえ、中国研究者との交流を重視しつつ、中国側の関心事・ニーズに留意した。先方の関心事としては、特に、内需依存型経済への転換、農業の総合生産力の向上、省エネ・環境問題、物価上昇への対応、対外貿易・金融政策の安定化・整備、社会保障体系の早急な確立、などが挙げられよう。また、日本経済の問題点にも留意しつつ、日中協力のあり方および中長期的な観点からの中国及び日中両国の経済構造の行方につき、研究・議論を深めることを目指した。

本研究の進め方としては、国内における専門家による研究会を複数回実施し、検討を重ね、その総括として北京にて日中合同のワークショップを実施するという二段階方式をとっている。まず、国内では、比較経済学、貿易投資、国際金融、中国経済論などからなる専門家と研究所内の研究者による分析とを合わせ、必要に応じ関係分野の専門家を加え、経済構造の将来性について整理する。また、中国側では、前回のワークショップに参加した中国の学者の知見や影響力を生かすためこれら学者を引き続き核として、日本側と同一の問題意識のもとに研究を進めてもらう。次に、北京ワークショップを開催し、日中双方の研究成果を発表するとともに、日中の専門家により議論を重ね、より深い政策研究を必要とするテーマを抽出していく。

上記のような問題意識のもと、日本国内では5回の研究会を実施し、また今年3月28日には北京にて日中合同ワークショップを開催した。本報告書は、国内研究会および北京ワークショップでの講演および発表の様子をまとめたものである。

全文ダウンロード

中国経済発展と日中経済関係に関する研究 報告書別ウィンドウで開きます。(PDF形式 6.1 MB)

項目別ダウンロード(全24ファイル)

  1. 表紙別ウィンドウで開きます。(PDF形式 125 KB)
  2. 目次
  3. 1ページ
    はじめに
  4. 2ページ
    委員名簿
  5. 1.国内研究会
    1. 4ページ
      研究会概要
    2. 5ページ
      第2回研究会講演「変化する中国の金融・財政政策について」別ウィンドウで開きます。(PDF形式 475 KB)
      田中 修  日中産学官交流機構 特別研究員
    3. 54ページ
      第3回研究会講演「中国経済とアジアの動向」別ウィンドウで開きます。(PDF形式 406 KB)
      小原 雅博  外務省アジア局 参事官
    4. 63ページ
      第4回研究会講演「世界の中における中国の農業問題」
      [1]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 405 KB)、[2]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 460 KB)、[3]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 462 KB))、[4]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 440 KB)、[5]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 202 KB)
      阮 蔚  農林中金総合研究所
    5. 87ページ
      第5回研究会講演「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」
      [1]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 364 KB)、[2]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 374 KB)、[3]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 390 KB))
      牛田 晋  国際協力銀行
    1. 108ページ
      北京ワークショッププログラム
    2. 111ページ
      基調講演別ウィンドウで開きます。(PDF形式 22 KB)
      堺屋 太一  元経済企画庁長官
    3. 115ページ
      世界金融危機の中の日中・アジアの地域通貨協力([1]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 407 KB)、[2]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 207 KB))
      小川 英治  一橋大学大学院商学研究科教授
    4. 121ページ
      世界金融危機と中国をめぐる当面の重要課題([1]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 416 KB)、[2]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 273 KB))
      関 志雄  野村資本市場研究所シニアフェロー
    5. 129ページ
      中国:内需拡大の為に解決しなければならない諸課題別ウィンドウで開きます。(PDF形式 34 KB)
      魏 加寧  国務院発展研究センターマクロ経済研究部副部長
    6. 136ページ
      世界経済危機と地球環境・農業・失業問題([1]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 467 KB)、[2]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 78 KB))
      木下 俊彦  早稲田大学大学院アジア太平洋研究科・客員教授
    7. 150ページ
      世界経済危機と気候変動への対応([1]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 333 KB)、[2]別ウィンドウで開きます。(PDF形式 226 KB))
      胡 鞍鋼  清華大学国情研究中心主任
    8. 156ページ
    9. 236ページ
      総括別ウィンドウで開きます。(PDF形式 28 KB)
  • 〒100-8914
    東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎第8号館
  • 電話 03-5253-2111(代表)