働き方の多様化と成長力強化のための企業の取組

  • 黒田 祥子
  • 早稲田大学教育・総合科学学術院教授
  • 品田 直樹
  • 株式会社日本政策投資銀行財務部次長
  • 聞き手:内閣府政策統括官(経済財政分析担当)付参事官(総括担当) 茨木秀行

本年度の経済財政白書で分析された、最近の景気動向、少子高齢化で求められる働き方の多様化、成長力強化に向けた企業部門の取組について、労働経済学がご専門の黒田先生、企業分析に造詣の深い品田次長にお話を伺いました。

足元の景気動向について

画像:株式会社日本政策投資銀行財務部次長 品田 直樹

—景気回復を持続し、デフレ脱却を目指す上での課題は?

(品田氏)一昨年は急激な円安や予想以上の原油価格の低下といった内外景気の前提条件が大きく変わった年でした。それに比べるとここ1年は、中国経済の鈍化や新興国の経済低迷、それを受けた金融市場の混乱はあったものの、先進各国の金融政策がより緩和的になったことから、海外景気は落ち着きを取り戻しました。その分、結果的に、国内経済の回復の弱さが目立ったと言えるでしょう。

国内の景気回復が弱かった最も大きな要因は、企業収益が大きく増収となる中で、賃金の上がり方がそれに比べると非常に緩やかだったことと、設備投資の増加という好循環に十分つながらなかったことです。特に賃金の上昇が緩やかだった点については、今回の経済財政白書第1章第1節で分析されている通り、パートタイム労働者のウェイトが高まっていることがその背景にあります。そうした状況では時間当たりの労働生産性が上がり難いために、一般労働者も含めた労働生産性の上昇が抑えられて、全体的な賃金の上昇に結びつきにくくなります。今後、デフレ脱却に向けて消費が力強く回復していくには、労働生産性の上昇が賃金の上昇につながっていく流れをうまくサポートしていく必要があると思います。

具体的には、企業が生産性の高い非正規雇用者を採用しやすい環境を整備したり、より適切に評価できる仕組みを整えたりすることが重要です。子育て世代の労働参加を促したり、労働時間や場所といった面でより柔軟な働き方ができる仕組みが必要だと思います。

一方で、正規雇用者の賃金も雇用のミスマッチをできるだけ減らしていくことで上昇させていくことも大切でしょう。

(黒田氏)私も賃金の動向が鍵になると考えています。今回の白書の1つのキーワードは「人手不足」で、求人倍率が高まっているということが、白書でも何回も取り上げられています。需要が供給を超過していれば、一般的には賃金が上昇していくと考えられます。建設業等一部の業種で多少上がってきている傾向にありますが、その他の業種では、新規求人が増えているのにもかかわらず、なかなか上がらない。そのメカニズムを明らかにすることが重要ではないかと考えています。白書の中でマッチングの効率性が日本は非常に低いという興味深い結果が示されています。これは、中途採用市場の厚みがそもそもないこともありますが、賃金がマッチングを効率的にするためのシグナルとしてうまく機能していない可能性があるのではないかと感じています。また、マッチングの効率性については、いい人がどうせいないからと、企業が諦めているのではないかということを指摘する学者もいます。セクターによってスキル取得の難しさが異なるので、どのセクターが企業の悲観的な捉え方により賃上げを控え、結果としてミスマッチが起きているのか等を分析する必要があります。

また、賃金については、第3章のコーポレートガバナンスの影響も重要だと考えています。2000年代半ば頃までの日本開発銀行のデータを使った分析の中に、外国人持ち株比率が上がっている企業ほど賃上げをしにくくなっているという結果が報告されています。それから10年経った現在、コーポレートガバナンスの強化が、賃金を始めとする人件費の調整にどう影響するようになってきているのかを見ていくことも重要です。

これまでの議論は賃金が上がりさえすれば、消費は上がるということが前提です。今回の白書では、若手の子育て世代や60歳前後の世代が消費志向から節約志向になっていると指摘していますが、一方で40-59歳の壮年世代も2014年から2015年にかけて貯蓄が増えている世帯が多くあることも示されており、賃金と消費との関係についても解明していく必要があります。今回の白書では、JHPSのパネルデータを使った興味深い分析をなされていますが、こうしたパネルデータを利用して、所定内賃金が上がった世帯とそうではなかった世帯で、その後の消費動向がどのくらい異なるのか等を分析することも一案ではないかと思います。

—景気の好循環を進めるためのマクロ政策課題をお話いただけますか。

(品田氏)労働生産性が上昇して実質賃金が上がり、実質消費が増加する。それが物価上昇を促していくというのが景気の好循環の形です。それを進めるマクロ政策の課題について、金融政策の観点から、いわゆるフィリップスカーブが従来に比べてフラット化してきていることが、日本だけでなく欧米諸国でも話題になっています。これは失業率の低下に比べてインフレ率が上がりにくい状況になっていることを示しますが、インフレ率に影響を及ぼす要因について、従来の失業率のみならず、雇用の質的な改善を示す新しい指標なども取り入れながら、実態を把握していくことがまず必要だと思います。

その上で、そもそも金融政策でどこまで個人消費を促すことができるかという問題があります。白書第1章第2節で、若い子育て世帯や60歳前半無職層で消費に弱い動きがみられることが指摘されています。金融機関から十分な借り入れができない、いわゆる流動性制約に直面している家計の割合は一般的には2割程度といわれてきましたが、こうした家計に対しては金融緩和のポジティブな効果が及ばないため、金融政策の影響が薄れてしまいます。したがって、このような家計に対してはきめ細かな財政政策での手当が必要です。

(黒田氏)将来不安をどの様に克服していくのかが重要になってくると思います。財政赤字の拡大の負担は、将来世代に重くのしかかってくる。現在の景気回復を優先するのか、財政赤字をいかに解消するのか、将来と現在のトレードオフのどちらに軸足を置くのかというところが難しいところだと思います。将来不安が消費を低迷させ、結果として景気の確実な回復に結びつかないのだとすれば、将来世代に負の遺産を残さない政策を考える必要があります。

少子高齢化で求められる働き方の多様化

画像:早稲田大学教育・総合科学学術院教授 黒田 祥子

—働き方の多様化、労働時間等の取組について、ご意見を聞かせてください。

(黒田氏)白書は、日本の労働市場が従来の内部労働市場中心な体制から、外部労働市場に軸足を移していくべきいう比較的強いメッセージを示している印象です。ただ、これまで日本の労働市場で確立してきた様々な制度や社会的規範がある中で非常に難しい問題だとも思います。

これまでの日本企業では新卒採用の人に企業内でスキルを蓄積してもらい、そのスキルを活かしてできるだけ長く働いてもらうために、長期的にインセンティブを引き出すような賃金設計・人事政策を確立してきました。今後、同一労働同一賃金に社会全体が移行していくのであれば、スポットで生産性と賃金が対応するように変えていく必要があります。「同一労働同一賃金」は白書のもう一つのキーワードだと思うのですが、それを実現するためには、これまで確立してきたこうした制度や慣行をどう修正していく必要があるのか、そのためにはどのような課題をクリアにしなければならないかについて、もう少し踏み込んでいただきたかったと思います。同一労働同一賃金については、厚生労働省のワーキンググループで議論されていて、どの様な結論が出るのか分かりませんけれども、色々なハードルがあると思います。

1つは、人的資本の違い、もう1つは内部労働市場におけるインセンティブの存在です。新卒一括採用で、長時間かけてスキルを育成し、少しずつ生産性を上げていく環境に我々はずっと生きてきました。またそうした労働者にモチベーションを維持しながら働いてもらうためには、後になればなるほど賃金が上がっていくという必要があります。そうした長期雇用を前提とした労働者と、スポットで雇用された人とに、同一労働同一賃金を政策としてルール化するのは、これまで制度を確立してきた企業にとっては多分非常に悩ましい問題となるのではないかと感じています。内部労働市場から外部労働市場重視へと変えていくのであれば、企業内投資訓練よりも、一般スキルを労働者のコスト負担で蓄積していくという世の中に変わっていく必要があると思います。ただ、これまでに確立してきた諸制度や慣行を考えると、一足飛びに実現することは難しく、学校教育制度も含めて、どの様に変えていかなければいけないかを考える必要があると思います。

一方、時間限定や勤務地限定正社員といった多様な働き方を企業が用意し、その多様性による違いで賃金が異なることは是とするという考え方は従来の補償賃金仮説の議論とも整合的です。白書ではコース別人事、限定正社員の話が出ており、様々な形態の正社員という働き方は重要だと思います。ただし、コース別人事制度の推進が、性別役割分業を助長する危険性についても考えておく必要があります。高齢化が進む現在、女性に限らず男性も、親の介護に携わる必要性が生じたりします。新卒時点で採用されたコースに限定されず、育児や介護などそれぞれのライフサイクルに合わせて、色々な働き方の条件を選ぶことができるような仕組みにしていく必要があります。

労働時間の取組については、長時間労働は企業規模別に見ると、大企業から中小企業の課題に移ってきています。大企業はワークバランス推進室設置や朝型勤務などに取り組むところが増えるなど、長時間労働が少しずつ解消されてきている印象があります。一方の中小企業はまだまだです。下請け構造が何重にも存在し、突然の発注に対して下請け側はすぐに対応しなければならないような状況下で、長時間労働を労使に委ねたかたちで是正していくのは、限界があるのではないかと感じています。そういう意味では、過度な長時間労働を是正するためには、政府の介入で上限規制を検討するのは一案と考えています。

(品田氏)企業から見た場合、労働者がスキルを積み重ねて人的資本として育っていくなかで、どの程度高い生産性を発揮できるかといった点が大きな問題になります。以前調べたことがあるのですが、日本では従業員の勤続年数が長い、あるいは平均年齢が高い企業ほど生産性の伸びが高いという傾向がみられますが、最近ではその傾向が弱まってきています。つまり従業員が1つの企業の中で長い時間をかけて蓄積してきたスキルが企業の生産性上昇に結びつきにくくなっています。企業が、雇用流動化が進む中で従業員の働き方を考える上では、こうした部分も考慮しないといけないと思います。

—ジョブ・カードのような仕組みもありますが、人的資本は社内外でどのように強化していくべきと考えますか。

(品田氏)例えば私の属している金融業界でも、以前は他の産業と同じように、前に働いていた会社で積み上げたスキルが別の会社に移ると全く使えなくなってしまうという問題がありました。しかし近年は、IT技術自体が高度化しただけでなく、IT技術でカバーできる業務の範囲が広くなったことや、金融規制が強化されてリスク管理の標準化が進んだこともあって、フロント・ミドル・バックの業務基盤の共通化がグローバルに進んでいます。業務のプラットフォームが共通化されていると、その上で蓄積したスキルは別の会社に移っても活用しやすいものです。今後も、IT技術を有効に使って、業務を可能な範囲で共通化できるようなプラットフォームを業界で作り上げていく方向性は、ますます重要となるでしょう。

(黒田氏) ここ20年ぐらいは、内部的な教育訓練の機会が減ってきているということが盛んに言われています。特に2000年代、人件費削減、採用抑制、希望退職が推奨され、残った社員だけで何とか対応しなければならず、人をゆっくり育てられないまま、残された社員が長時間労働をするのがずっと続いていると感じています。そこにきて、今、更に長時間労働是正のキャンペーンがなされているので、なおさら部下の面倒を見てゆっくり育てるよりは、自分でやってしまえという中堅管理職が増えています。育たない部下が10年後に、30代、40代になるというのは、今後の日本の将来にとりかなり危惧しなければなりません。そういう意味では、難しいトレードオフに直面していて、人をゆっくり育てるために、多少の時間は目をつぶるか、ワーク・ライフ・バランスを推進するために、早く帰って終業後に自分で自分のスキルを高めるか、どちらがいいのかということは、悩ましいところです。

成長力強化と企業部門の取組

画像:内閣府政策統括官(経済財政分析担当)付参事官(総括担当) 茨木 秀行

— 企業部門について設備投資、M&A、設備投資以外の活動量が減っていることや、コーポレートガバナンスがどういう役割を果たすかといった点について第3章では分析しています。

(品田氏)白書第3章第1節では、資本ストック循環の分析から、企業が抱く成長予想が伸び悩んでいるため、設備投資も力強さを欠く展開になっていることが指摘されています。これは投資の前提となる成長期待が下振れしていることと、資本ストックに対する設備投資の水準が下がっていることによりますが、日本ではこの傾向がかなり長期に渡って続いているという点が特徴になっています。

前者については、近年、全要素生産性が低下して潜在成長率が伸び悩む傾向が続いている中では、企業の成長期待だけが上がっていくことは難しい状況にあります。後者については、設備投資と資本ストックのダイナミズムの実態をより正確に把握していくことが重要です。企業はリスクに見合ったリターンを生み出す投資プロジェクトを適切に選択しなければいけませんが、例えば研究開発投資も将来の生産性上昇につながるものなので、それをどのように評価するかという問題が出てきます。研究開発の成果はストックとして積み上がって初めて生産性の上昇に結びつくものなので、それも含めて投資や資本ストックを計測していくと、日本企業の投資のダイナミズムの実態がもう少し見えてくると思います。

また、最近はリースの形態で生産能力を拡大する企業がかなり増えています。企業別・業種別の設備投資や資本ストックを分析する際に、こうしたものを含めることも課題です。

さらに、白書第3章第1節でも取り上げられているように、近年M&Aが活発になっていることも日本企業の投資行動を考える上で大切な視点です。国内企業同士や海外企業とのM&Aは、マクロでみた国内設備投資の増加に直接的には寄与しませんが、こうした動きを通じた企業の投資の実態を捉えて、それがマクロでの生産性向上につながっていくのかを考えることが求められます。

特に2015年は、日本企業のM&Aは件数の増加以上に金額が増えており、特に海外企業の買収案件で1件当たりの金額が大きくなっていますが、その背景には企業が大型の資金調達を行いやすい環境に変化していることがあると考えられます。こうした最近の特徴を踏まえて、企業の投資行動を分析することが今後期待されます。

白書第3章第2節では、日本企業の収益力が欧米に比べて遅れていることが取り上げられています。日本企業は海外に比べてROEが低く、特にその構成要素である売上高に対する利益率が低いので、企業が利益率の高いプロジェクトに積極的に投資できるようになることが今後期待されるというのは、白書の指摘通りです。

一方、ROEのもう一つの構成要素である財務レバレッジも、今後は変化していく可能性があると考えています。つまり、最近の金融環境の変化が、企業の総資産に対する負債や資本の比率を大きく変えていく可能性があります。今年の1月にマイナス金利政策が導入された後、長期金利も大幅に低下したことで、企業が社債の発行額を増やしたり期間を長くしたりする動きがみられます。一部の企業では資金調達コストが大幅に下がっており、負債比率を高めやすくなっていると思われます。

負債コストが下がって負債比率が高まる、すなわち財務レバレッジが上昇すると、その調達した資金を何に使っていくかが、企業にとって大切なポイントになります。ここ1年間で比較的多く見られたのは、調達した資金で自社株買いをすることです。それによって株主資本コストを減らし、企業全体の総資本コストを抑えていくといった動きです。総資本コストが下がれば、企業が設備投資をするときに求められる利益率のハードルが低くなるので、設備投資もしやすくなります。

しかし企業によっては、自社株買いを行わずに配当に回したり、現預金として保有したりするところもあります。この場合、より高い利益率を実現できる経営戦略に大きく変えられる企業がある反面、総資本コストが抑えられず、要求されるプロジェクトの利益率も下がらないので、設備投資を促す力が弱まってしまうところもあります。低金利環境が長らく続いているなかでも、企業が財務戦略を工夫できるか否かは、最終的にその企業の設備投資への積極性に関係してきます。企業は、金融緩和下であっても、資金調達環境が大きく変化していくなかでは、従来からのステークホルダーに縛られて柔軟な財務戦略が取れなくなるような事態に陥らぬように、多様な資金調達チャネルを確保しておくといったことが重要です。

(黒田氏)白書では、コスト削減による収益の増加は設備投資につながらない等、将来不安は、消費者だけではなくて企業にもあるという明確なメッセージを示しています。投資先が変化して、生産が海外にシフトする、研究開発費が増加する等の白書の分析も、結果として、それがどういう人材が欲しいかという雇用にも影響が及んでくるところになろうかと思います。そういう意味では、「非定型分析」タイプの仕事が非常に増えてきているという動きが、今後一層進んでいくのかどうかが注目されます。

もう一つは、研究開発のリターンが見えてくるまでに、かなりラグを伴う時代になってきていると思いますし、(昨年の白書で示されていたように)日本の研究開発投資が他国と比較して多かったのに、TFPの上昇につながらなかったという分析も気になりました。これらを念頭に置くと、日本はマーケティング戦略を手厚くする必要もあると考えます。

—コーポレート・ガバナンスについてどのようにお考えですか。

(品田氏) 日本企業にとってコーポレート・ガバナンスの強化が求められていますが、白書第3章第2節ではESG投資が取り上げられています。ESG投資は、コーポレート・ガバナンスの強化を具体的な資金の流れのなかで実現していく手段として、興味深い取り組みです。ESG投資には、倫理的な観点から投資するもの、あくまで収益的な物差しで投資するもの、社会的貢献を重視して投資するもの等様々なものがあります。いずれの場合でも、ESG投資は、開示する発行体企業、投資方針を策定して資金を入れる投資家、運用方針を策定する運用会社の3者がともに新しい評価軸を持って、歩調を合わせてコンセンサスを作っていくことで、新しい市場が形成されていきます。コーポレート・ガバナンスに関するコードを作るだけでは、資金が流れていきません。投資家から発行体に対して資金が円滑に流れる道筋を作っていくことが重要ですから、そうした仕掛けとして、ESG投資を市場で分かりやすく定義していくことが求められます。

—白書の残された課題は何でしょうか?

(品田氏)この1年は、国内の景気循環に十分な力強さが見られませんでしたが、特に今回の白書のポイントである企業収益の改善が賃金や投資の押し上げにうまくつながっていかなかった背景について、労働者や企業単位でのマイクロデータを用いたきめ細かな分析と、その実証結果に基づいた政策立案が一層期待されるところです。

(黒田氏)引き続き、パネルデータや個票データを活用した分析をしていただきたいです。 また、事後的なポリシーエヴァリュエーション(政策評価)の分析も、繰り返し同じような政策が実施なされている中では、どの政策が最も効果があったのかを検証するうえで重要な視点だと思います。

また、今後の更なる課題としては、人工知能と労働の話があります。世界的にはこれが雇用を奪う脅威として捉えられているところですが、日本の場合は、むしろ減少していく雇用を補完してくれるものと肯定的に捉えられる向きもあります。少子化で少なくなってくる労働を資本がうまく補ってくれるのか、それとも、人の仕事まで機械が奪ってしまうような世の中になるのか、労働と資本との関係に着目した視点が必要ではないかと思います。

最後に、最近は女性、高齢者、若年等、縁辺労働力と言われている人たちに、かなり分析や政策のスポットが当たってきています。その一方で、この10年ぐらい、男性にはあまり目が向いていないと思っています。20代、30代、40代も、男性の労働力率が、この10年ぐらいで数%ポイントほど減ってきている状況です。もう少し男性に目を向けた分析というものも、今後考えていただければと思います。

(本インタビューは平成28年8月5日(金)に行いました。)

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