ESRI通信 第31号

平成23年 3月17日
内閣府経済社会総合研究所 発行
Cabinet Office, Government of Japan
Economic and Social Research Institute

【当研究所における災害と経済社会に関連するこれまでの研究】

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で被災された方々に、心からお見舞いを申し上げますとともに、救援、救出が迅速かつ十分に進みますよう強く願う次第でございます。

今後、災害と経済社会に関する幅広い英知を結集していくことが必要になるかと思われます。当研究所では従来より、こうした分野の研究を進めてきておりますので紹介いたします。こうした研究が、何等かのお役に立つことを願っております。

まず、研究成果は、ESRI Discussion Paperの形で当研究所HPに掲載されています。以下は、そのリストです。

また、こうした一連の研究成果を取りまとめるに先立ち、2005年度、2006年度にかけて、有識者をお招きし、一連の「災害などのリスクと経済政策」研究のための講演会を開催しております。講演テーマは以下の通りです。

(2006年度)

  • 「防災投資・BCP・リスクファイナンス」
  • 「保険による防災インセンティブと災害リスク評価」
  • 「世界と日本の巨大災害保険」
  • 「災害などのリスクと経済政策」

(2005年度)

  • 「自然災害リスク管理と資産市場:コントロール、インセンティブ、ファイナンス」
  • 「リスク評価とリスクファイナンス」
  • 「防災政策への経済的アプローチ」
  • 「空間的応用一般均衡分析を用いた巨大災害の経済評価」
  • 「高度地震シミュレーションシステム」
  • 「災害の社会経済的評価について」

それぞれの講演録や資料などの概要は以下のページでご覧いただけます。

http://www.esri.go.jp/jp/archive/saigai/saigai.html

以上の論文等や、論文中の参考文献などがお役に立てば幸いです。

平成23年3月

  • 内閣府 経済社会総合研究所
    総務部長 市川 正樹

【最新の研究発表】

  • わが国の家計消費に習慣形成は成立しているか?;JPSCにおける食料支出についての検証(岩本 光一郎)(平成23年2月)(本文は英語)

    消費の習慣形成(habit formation)は政策効果に大きく影響を与える要素であり、公共政策運営の観点からも大きな意味を持つ重要な論点であるが、わが国の家計についてはミクロデータによる検証例がほとんどない。本稿では、わが国家計を対象とした消費生活に関するパネル調査(JPSC)のパネルデータによる習慣形成の検証を行い、その結果を先行研究と比較した。しかし、耐久性はさほど高くないと思われる食料支出であるにもかかわらず、検証の結果はDynan (2000)、Guariglia and Rossi (2002)と同じく習慣形成が成立しているというevidenceは得られない、そしてGuariglia and Rossi (2002)と同じく、消費の耐久性と整合的であるというものであった。

<報告書の掲載>


【最新の統計】

<SNA統計>

  • 四半期別GDP速報(2010(平成22)年10-12月期・2次速報)(平成23年3月10日)
    1. 平成23年3月10日に公表した22年10-12月期四半期別GDP速報(2次速報)では実質GDP成長率が、0.3%(年率1.3%)と同年2月14日に公表した1次速報(実質GDP成長率0.3%(年率1.1%))からわずかに下方改定となった。
    2. これは、1次速報時点では取り込むことのできなかった情報を取り込んだ結果、民間企業設備、民間最終消費支出などの需要項目が下方改定となった一方で、民間在庫品増加、政府最終消費支出、公的固定資本形成などの需要項目が上方改定となったためである。

<景気動向指数>1月速報(平成23年3月7日)

  • 1月のCI(速報値・平成17 年=100)は、先行指数:101.9、一致指数:106.2、遅行指数:87.8 となった。
    先行指数は、前月と比較して0.9 ポイント上昇し、3ヶ月連続の上昇となった。3ヶ月後方移動平均は1.50 ポイント上昇し、3ヶ月連続の上昇、7ヶ月後方移動平均は0.32 ポイント上昇し、2ヶ月連続の上昇となった。
    一致指数は、前月と比較して2.5 ポイント上昇し、3ヶ月連続の上昇となった。3ヶ月後方移動平均は1.83 ポイント上昇し、2ヶ月連続の上昇、7ヶ月後方移動平均は0.54 ポイント上昇し、3ヶ月連続の上昇となった。
    遅行指数は、前月と比較して1.0 ポイント下降し、2ヶ月振りの下降となった。3ヶ月後方移動平均は0.40 ポイント下降し、14 ヶ月振りの下降、7ヶ月後方移動平均は0.26 ポイント上昇し、13 ヶ月連続の上昇となった。
  • 一致指数の基調判断
    景気動向指数(CI一致指数)は、足踏みを示している。ただし、CI 一致指数の3ヶ月後方移動平均が2ヶ月連続で上昇するなど改善に向けた動きもみられる。

<機械受注統計調査報告>1月実績(平成23年3月9日)

  • 機械受注総額(季節調整値)の動向をみると、22年12月前月比6.6%増の後、23年1月は同19.4%増の2兆4,918億円となった。
  • また、消費者(一般世帯)を対象に、世帯として「日頃よく購入する品物」の価格について1年後の見通しを調査したところ、「低下する」と思うとの回答割合が減少し7.2%となり、「変わらない」と思うとの回答割合も減少し26.3%となった。一方、「上昇する」と思うとの回答割合は増加し59.5%となった。

<消費動向調査>2月調査(平成23年3月14日)

  • 平成23年2月の一般世帯の消費者態度指数(原数値)は、1月の41.1から0.5ポイント低下し40.6となった。
  • また、消費者(一般世帯)を対象に、世帯として「日頃よく購入する品物」の価格について1年後の見通しを調査したところ、「低下する」と思うとの回答割合が減少し7.2%となり、「変わらない」と思うとの回答割合も減少し26.3%となった。一方、「上昇する」と思うとの回答割合は増加し59.5%となった。

<法人企業景気予測調査>1‐3月期調査(平成23年3月16日)

  • 23年1‐3月期の「貴社の景況判断」BSIを大企業・全産業でみると、1.1となり、産業別にみると、外需が好調な自動車・同付属品製造業により製造業はマイナス幅が縮小し、非製造業は保合となった。先行きは23年4‐6月期1.5、7‐9月期6.2と持ち直す見通し。
  • 設備投資(ソフトウェア含む、土地除く)は、22年度は6.9%の増加見込み、23年度は0.5%の減少見通し(前年同期の22年度見通しは5.7%減)。

<企業行動に関するアンケート調査>平成22年度(平成23年3月11日)

  • 企業による我が国の予想実質経済成長率は、23年度0.9%、今後3年間(23~25年度)1.2%、今後5年間(23~27年度)1.3%となった。
  • また、予想名目経済成長率は、23年度は0.3%、今後3年間では0.7%、今後5年間では1.0%となり、名実逆転が続き、物価下落が見込まれている。
  • 1年後の予想円レートは88.4円/ドルと、昭和61年度調査の開始以来最も円高の予想となっている。また、輸出企業の採算円レートは、86.3円/ドル(前年度差6.6円)と、昭和60年度の調査開始以来最も円高水準となった。
  • 今後3年間の設備投資の見通しは3.4%とプラスに転じた前年度調査から増加幅が拡大した。
  • 今後3年間の雇用者数の見通しは1.0%とプラスに転じた前年度調査から増加幅が拡大した。
  • 海外現地生産比率は現地需要の拡大などを背景に、平成27年度見通しは21.4%と過去最高の水準となっている。

【参考】<月例経済報告> 2月(平成23年2月21日)

  • 景気は、持ち直しに向けた動きがみられ、足踏み状態を脱しつつある。ただし、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。
    • 企業収益は、改善している。設備投資は、持ち直している。
    • 企業の業況判断は、慎重さがみられる。
    • 雇用情勢は、依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられる。
    • 個人消費は、このところおおむね横ばいとな っている。
    • 物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある。
  • 先行きについては、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。一方、海外景気や為替レート、原油価格の動向等によっては、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。

<統計調査公表予定一覧>

<統計調査公表予定一覧>
景気動向指数
速報
景気動向指数
改訂状況
機械受注統計
調査
消費動向調査
(全国・月次)
法人企業景気
予測調査
3月7日
(1月分)
3月18日
(1月分)
3月9日
(1月分)
3月14日
(2月分)
3月16日
(1~3月期)
4月6日
(2月分)
4月21日
(2月分)
4月11日
(2月分)
4月19日
(3月分)
5月11日
(3月分)
5月19日
(3月分)
5月16日
(3月分)
5月16日
(4月分)

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